「負ければ解散」 チーム消滅が決定したユース年代クラブ、“最後の戦い”での涙と感謝

千葉県代表のアニージョFC千葉【写真:Futsal X・河合 拓】
千葉県代表のアニージョFC千葉【写真:Futsal X・河合 拓】

千葉県代表のアニージョFC千葉、U-18全日本フットサル選手権関東大会を最後に解散

 全国のフットサルをプレーしている高校生年代の選手たちが、日本一の夢を追って出場するJFA U-18全日本フットサル選手権。彼らにとって高校生活、最大のイベントとも言える今大会に、並々ならぬ思いを持って挑んでいたチームがあった。千葉県代表のアニージョFC千葉である。

 2014年に発足したクラブは、初めて関東大会に駒を進めたが、今大会を最後にチームの解散が決まっていた。FP守谷季央は、「このチームのほとんどの選手は、学校の部活を諦めて、高校からフットサルを始めたという選手で構成されています。コロナの影響により、私たちの代での解散が決定していたため、『負ければ解散』というプレッシャーのなか、今大会に臨みました」と語った。

 GK植田陽太は、高校に入学してからフットサルをプレーしたいと思い立ち、クラブを探したが、Fリーグの下部組織などは、すでにセレクションが終わっていた。そんななか、選手を募集していたのが、アニージョだったという。ボールを蹴る場所を失った、あるいは探していた子供たちが集まったのが、このチームだった。学年が上がる時、植田には別のチームのセレクションを受け直すという選択肢もあったが、「このチームでの活動が楽しかったから、他に行こうという思いはなくなっていました」と、3年間を過ごすこととなった。

 このクラブに愛着を持ち、プレーすることに誇りを持っていた選手たちに「解散」が伝えられたのは、今年5月に行われたチームミーティングのことだったという。「僕たちが引退することになっても、1年生、2年生が後を継いでくれると思っていたので、整理できるまで少し時間がかかりました」と、植田は振り返る。

 それでも、このクラブでできるだけ長く戦いたいと奮起した彼らは、クラブ史上初めて、千葉県大会を突破して、関東大会進出を決めた。アニージョFC千葉は、フウガドールすみだファルコンズ、湘南ベルマーレFCロンドリーナU-18と、Fリーグの下部組織2チームとともにAブロックに入ったが、勝算はあった。

「湘南ベルマーレFCロンドリーナU-18とは、この大会の前に行われた別の大会でも勝っていました。昨年の夏にも勝っていたので、みんな『ベスト4に行けるぞ』と思っていたんです」

Futsal X

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