「私は彼を連れていた」 デンマーク指揮官、エリクセンに”感情的な賛辞”

デンマーク代表のカスパー・ヒュルマンド監督【写真:ロイター】
デンマーク代表のカスパー・ヒュルマンド監督【写真:ロイター】

デンマークはロシアに4-1と快勝し、指揮官の試合後コメントが話題に

 デンマーク代表は現地時間21日、欧州選手権(EURO)のグループステージ最終戦でロシアと対戦し、4-1の快勝を収めた。試合後、カスパー・ヒュルマンド監督は、12日に行われたフィンランド戦(0-1)の試合中に突然倒れ込み、病院へ救急搬送されたMFクリスティアン・エリクセンに向けてメッセージを送ったと、海外メディアが報じている。

 いまだ勝利がなく、決勝トーナメント進出には勝利が必須条件のデンマークはロシアと対決。試合序盤からデンマークが猛攻を仕掛けると前半38分、ペナルティーエリア手前ゴールほぼ正面で縦パスを受けたMFミッケル・ダムスゴーが右足でミドルシュートを放つ。ボールはゴール右隅に吸い込まれ、1-0で試合を折り返す。

 後半に入ってもデンマークが試合を優位に進め同14分、相手GKマトヴェイ・サフォノフへのバックパスをカットしたFWユスフ・ポウルセンが冷静に流し込み追加点を奪う。同25分にはロシアにPKを与えてしまい1点を返されるも、その9分後には、相手のクリアボールに反応したDFアンドレアス・クリステンセンが豪快な右足シュートで加点すると、さらにもう1点を追加し、4-1でロシア相手に快勝を収めた。

 そんななか、ヒュルマンド監督は試合後、デンマークの有料テレビチャンネル「TV3+」のインタビューに対して、「私は人生でジュエリーを身に付けたことがないが、今日初めて身に付けた。ここには小さなフットボールがあり、クリスティアンは私とともにいる。私はずっと彼を連れており、彼のことをよく考えている。私がいつも言っているように、彼はチームの中心であり、今日私たちは彼のために戦っていた」と答えた。

 このコメントに対して英サッカー情報サイト「CAUGHT OFFSIDE」は「デンマーク指揮官はEUROベスト16進出を決めた後、エリクセンに感情的な賛辞を送る」と見出しを打ち、「ヒュルマンド監督は病院で回復しているエリクセンに敬意を表して特別な指輪を着用し、試合中ずっとエリクセンを連れていたことを明らかにした」と取り上げている。

 他会場でフィンランドがベルギーに敗れたことにより、デンマークはこの勝利でグループ2位へ浮上。逆転での決勝トーナメント進出を決めた。エリクセンはロシア戦が行われる4日前の18日に退院し、その後代表チームをサプライズ訪問した。好パフォーマンスを披露し、逆転でグループステージを突破できたのも、エリクセンに勇気を与えられたからかもしれない。

(FOOTBALL ZONE編集部)



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