唯一の“5つ星”、「ピッチの王様」と称えたのは? 日本代表「出場16人」を金田喜稔が採点

勝ち越しをアシストしたMF古橋享吾とゴールを決めたMF南野拓実【写真:高橋 学】
勝ち越しをアシストしたMF古橋享吾とゴールを決めたMF南野拓実【写真:高橋 学】

ワンチャンスを逃さずニアに飛び込んで決めた南野の一撃は「スーパーゴール」

■南野拓実(サウサンプトン/→ハーフタイムOUT)=★★★★

 周囲の選手とのコンビネーションが確立されていないため、消える時間も多かったなかでワンチャンスを仕留める力はさすがの一言。古橋からのクロスに対してニアサイドに飛び込み、左足首を固めた状態で滑り込みながら合わせた。決して簡単に決められるシュートではなく、南野の“超技術”によって生まれたスーパーゴール。本田圭佑と並ぶ記録達成も納得のパフォーマンスを見せ続けている。

■古橋亨梧(ヴィッセル神戸)=★★★★★

 これまでも限られた出場時間のなかできっちりと結果を残してきた1人。今回、初先発のチャンスを掴んだなかで、開始6分でこぼれ球に反応して先制点を決めており、集中力の高さを改めて見せつけた。さらに前半40分には右サイドのスペースへ走り込み、ワンタッチでグラウンダークロスを入れて南野のゴールをお膳立て。的確な判断力が光るシーンだった。相手が格下とはいえ、W杯予選という舞台に初めてスタメン出場して1得点1アシストは素晴らしい結果。5つ星を与えていいパフォーマンスだった。

■橋本拳人(ロストフ/→後半23分OUT)=★★★★

 出場すればコンスタントにアピールする姿はこの試合でも見せてくれた。川辺との急造コンビのなかでバランスを取りながらプレーし、後半6分には抜群のシュートセンスを披露。右からのクロスを、ワンタッチでコースを狙いすましてサイドネットに流し込んだ。ミドルシュートの意識がもう少し欲しいところだが、ロストフに移籍して1年、さらに良い選手に成長したと感じる。

■川辺 駿(サンフレッチェ広島)=★★★★

 激戦区のボランチで先発のチャンスを与えられ、橋本とのコンビでセンスを感じるプレーを見せた。得点シーンは前半から相手のプレースタイルをしっかりと把握し、予測したなかで相手選手の陰に隠れるようにして前に出ている。非常にクレバーな得点だった。

金田喜稔

かねだ・のぶとし/1958年生まれ、広島県出身。現役時代は天才ドリブラーとして知られ、中央大学在籍時の77年6月の韓国戦で日本代表にデビューし初ゴールも記録。「19歳119日」で決めたこのゴールは、今も国際Aマッチでの歴代最年少得点として破られていない。日産自動車(現・横浜FM)の黄金期を支え、91年に現役を引退。Jリーグ開幕以降は解説者として活躍。玄人好みの技術論に定評がある。

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