ブッフォンがローマの王子にEURO共闘をラブコール 「トッティのような選手は他にいない」

起死回生の一手

 EUROに向けてイタリア代表は苦戦が予想されている。中盤の核になると見込まれていたパリ・サンジェルマンのマルコ・ヴェラッティが鼠蹊部の手術によって本大会の欠場が決定。さらに、ユベントスの“王子”クラウディオ・マルキージオも左膝前十字靭帯の断裂で棒に振った。また、攻撃陣に「10番を任せられる選手がいない」という悲観論が渦巻いている状況だ。計算できるのは、ブッフォンを含めたユベントス勢が固める最終ラ インのみという状況にある。

 そうしたことを鑑みてか、ブッフォンは起死回生の一手として10年前になる2006年のドイツ・ワールドカップで最後の砦と、10番の関係で栄冠を勝ち取ったトッティの復帰を熱望した。今季はローマでもスーパーサブ的起用が多く、フル出場は望めない。それでも07年に代表引退を表明し、それ以降はアッズーリのユニホームに袖を通していない天才アタッカーが苦境にあるチームに必要なのだと話している。

 チームを率いるアントニオ・コンテ監督は今大会終了後の退任がすでに決まり、来季はチェルシーの監督に就任することが決まっている。イタリア代表を取り巻く状況は苦しいものばかりだが、最後方のブッフォンがピンチをしのいでいる間に、颯爽と途中出場した 王子が決勝ゴールを奪うなんていうシーンが、来月のフランスで見られるなんてことはあるのだろうか。

【了】

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

 

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