手倉森J立ち上げメンバーの意地が炸裂! “万能10番”矢島が2ゴールでリオ五輪出場へ猛アピール

岡山でさらに磨かれたユーティリティ性

 ジュニアユースからJ1浦和レッズの下部組織で育った矢島は、2012年のトップ昇格直後にミハイロ・ペトロヴィッチ監督からスタメンに抜擢されるなど頭角を現したが、13年以降は出場機会が減少。15年から出場機会を求めて、J2ファジアーノ岡山に期限付き移籍している。元よりサイドハーフからトップ下、インサイドハーフなどユーティリティ性の持ち主だったが、岡山で昨季からボランチを任せられたことで、さらにプレーの幅を広げている。今季は岡山でも「10番」を背負い、名実ともにチームの中心に君臨している。

 矢島は手倉森誠監督が率いるこの世代のチームでは、常に中心選手として招集され続けてきた。1月のリオデジャネイロ五輪アジア最終予選では、決勝の韓国戦でゴールを決めるなど勝負強さも持ち合わせる。メンバー登録枠が18人に減少する本大会へ向けて競争は激しいが、実績とユーティリティ性に得点感覚を併せ持つ存在は、チームにとって代えがたい選手の一人だ。

 この世代としては初となったアフリカ勢との対戦を振り返り、「相手が違うので分からないけど、足が伸びてくる部分などアフリカ勢との戦いで独特な感覚を味わえたのは良かったと思います」と、本大会初戦のナイジェリア戦を見据えた。手倉森ジャパン立ち上げからチームを支えてきた矢島が、本大会への生き残りに向けて着実なアピールを成功させた。

【了】

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

 

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