“英雄”シェフチェンコ、16年前の“屈辱的な大逆転劇”を回想 「今も血が流れている」

2005年のチャンピオンズリーグ決勝に出場したシェフチェンコ【写真:Getty Images】
2005年のチャンピオンズリーグ決勝に出場したシェフチェンコ【写真:Getty Images】

シェフチェンコ氏が、リバプールに大逆転負けを喫した04-05シーズンのCL決勝に言及

 今年のUEFAチャンピオンズリーグ(CL)の決勝は、5月29日に行われる。一発勝負の決勝では、数多くのドラマが生まれてきた。そのなかの一つがイスタンブールの「奇跡」あるいは「悲劇」とも言われる2004-05シーズンのリバプール対ACミランだ。「悲劇」の当事者であるミランOBの元ウクライナ代表FWアンドリー・シェフチェンコ氏は「今も傷から血が流れている」と振り返っている。

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 この試合では前半にミランが3点を奪い、ハーフタイムを迎える。勝利がほぼ決定的かと思われたが、後半に入るとリバプールが逆襲に転じる。後半9分に元イングランド代表MFスティーブン・ジェラードがゴールを決めると、この1点を皮切りに、わずか6分間で同点に追いついた。その後は延長戦も含めて得点は決まらず、PK戦を3-2で制したリバプールが史上初めて3点のビハインドを跳ね返して、欧州王者に輝いた。

 この試合、ミランの2点目をアシストしたシェフチェンコ氏だったが、PK戦では2-3とビハインドのなか、ミラン5人目のキッカーを務めて失敗。痛恨の逆転負けを味わう「悲劇」の一員となってしまった。当時について、シェフチェンコ氏はイタリア地元紙「コリエレ・デラ・セーラ」で回想。その内容はスペイン紙「マルカ」でも報じられ「今も傷から血が流れているよ」と、16年が経つ今も、切り替えられていないと明かした。

「私たちが勝利に寄ってしまったと言われ続けることが気にくわない。(パオロ・)マルディーニは、ハーフタイムに『気を付けろ』と言っていた。あの決勝から最初の数カ月間は、真夜中であっても試合のことを思い出して、叫びながら目を覚ますことがあったよ。今、私は監督になって、あの3失点を喫した時間帯のことを考える。これは(カルロ・)アンチェロッティ監督への批判ではないけれど、私ならどうにかして試合を止めたり、選手を変えたりするね」

 現在、ウクライナ代表の監督を務めているシェフチェンコ氏をはじめ、あの試合を経験したミランOBの元アルゼンチン代表FWエルナン・クレスポ氏、元イタリア代表MFアンドレア・ピルロ氏らは、監督となっている。彼らがこの時の悔しさを含め、蓄積してきた経験をどのように現在の選手たちに還元していくか注目だ。

(FOOTBALL ZONE編集部)



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