不屈のアトレチコ 両軍エースPK失敗もバイエルンとの激闘制し、アウエーゴール差で2年ぶりのCL決勝!
2戦合計2−2もアリアンツでのグリーズマン弾が勝負分ける
闘将ディエゴ・シメオネ監督率いるファイター軍団が2シーズンぶりの決勝進出を決めた。UEFAチャンピオンズリーグ(CL)準決勝バイエルン対アトレチコ・マドリードの第2戦が3日にミュンヘン、アリアンツ・アレナで行われた。アトレチコは1-2で敗戦したものの合計スコアは2-2となり、アウエーゴールの差でドイツ王者を下した。
第1戦はMFサウール・ニゲスの一撃でアトレチコが1-0で勝利した。そのため決勝進出に向けて何が何でも得点が欲しいバイエルンのペップ・グアルディオラ監督は、第1戦でサブに回ったエースMFミュラーをスタメンで起用。対するアトレチコはFWグリーズマンとFWフェルナンド・トーレスの2トップなどシメオネ監督が絶大な信頼を寄せる11人をスタメンに並べた。
試合は序盤からホームのバイエルンが主導権を握った。11分、右サイドのMFドウグラス・コスタのクロスをFWレバンドフスキが頭で合わせようとする。8分後にDFボアテングのロングパスに反応したミュラーが左斜め前方に落としてFWレバンドフスキがシュートを放つなど、アトレチコを自陣に釘付けにした。
バイエルンの積極的な姿勢が実ったのは31分だった、セカンドボールを拾ったアラバがペナルティエリア内正面手前でファウルを得る。キッカーを務めたMFシャビ・アロンソのシュートはアトレチコの壁に当たり、コースが変わってゴールネットへと収まった。
1-0と先制し、合計スコアでも同点に戻したバイエルンは3分後に再び大チャンスを迎える。左CKでのポジション取りの際にアトレチコDFヒメネスがDFハビ・マルティネスをつかんでしまい、バイエルンがPKを獲得する。このPKをミュラーが蹴ったが、アトレチコGKヤン・オブラクが完全に読み切りセーブ。こぼれ球を詰めたシャビ・アロンソのシュートもブロックされ、バイエルンは勝ち越しに失敗した。
この直後にはシメオネ監督が相手ベンチに野次られたのか激高し、バイエルンMFリベリーになだめられるシーンもあった。
前半終了時でバイエルンのシュート数は17にのぼったが、後半9分、カウンターでアトレチコ自慢の2トップが牙をむいた。センターサークル上でボールを受けたフェルナンド・トーレスが前方を向くやいなやスルーパスを送る。するとグリーズマンがバイエルンの高い最終ライン裏を完璧なタイミングで抜け出し、絶対的守護神ノイアーとの1対1を制して貴重なアウエーゴールをゲットした。