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“失明危機”から復活の31歳DFに降りかかる新たな試練 新型コロナ影響も「時間もらえた」
昨年5月に右目負傷の事故に遭ったDF松本光平の現在は?
昨年5月中旬、“失明危機”に陥り、ニュージーランドの強豪オークランド・シティに所属しているDF松本光平が、現況を語った。2月にカタールで開催される予定のFIFAクラブワールドカップ(W杯)のメンバーに選出されたものの、新型コロナウイルスの影響を受けてチームが出場を辞退。現在もニュージーランドに入国できず、日本でトレーニングを重ねている。昨年6月に右目の手術を受け、ほとんど見えないなか、競技用眼鏡をかけながらプレーし、今年12月に日本で開催されるクラブW杯出場を再び目指す。
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松本は、2019年12月に開催されたクラブW杯に、オセアニア王者ヤンゲン・スポール(ニューカレドニア)の一員として日本人唯一の出場を果たした。だが、昨年5月中旬に悲劇が松本を襲う。新型コロナウイルスの影響を受けてニュージーランドの自宅で自主トレーニング中に事故に遭った。ガレージの壁に取り付けたチューブを使って鍛えている時、留め具が外れて右目を直撃。左目にもチューブが強打した。ハミルトンの病院では「手の施しようがない。視力が戻ることはもうない」と宣告され、帰国後に横浜の眼科を受診。「回復する可能性は1%か2%」と言われたが、二つ返事で手術を決意し、右目の“失明危機”と戦うことにした。
昨年6月8日、無事手術を終えた。松本は“1%の可能性”に打ち勝ち、失明は逃れたが、右目はほとんど見えず、左目もぼやけている状態。それでも、暗闇からわずかな光が見えた。日本で治療を受けながら、懸命にリハビリを重ね、徐々にボールも蹴られるようになった松本は、昨年12月にNZの強豪への加入が決定。もともと、オセアニアを中心に様々な国を渡り歩いてきた31歳DFは常に世界を目指してきたが、新型コロナウイルスの影響を受けてクラブW杯に出場できず。6月までの契約となっているが、現在もチームに合流できておらず、日本では昨季現役を引退したDF増嶋竜也氏が企画した元Jリーガーの支援プロジェクト「#Reback -もう一度Jの舞台へ-」にも参加。横浜F・マリノスなどで活躍したMF兵藤慎剛らとともにプレーし、3週間の合宿で手応えもつかんだ。
「怪我をしてからJリーグレベルでやるのも、共同生活を送るのも初めてでした。兵藤さんたちとプレーをしてみて、自信になりました。右目がほとんど見えないなかでも、プレーができる。体力テストでは(プロジェクト参加の18人の中で)断トツ1位。スタミナやクロスは通用したと思います」