ユベントスと「945億円の悪夢」 CL16強敗退…来季へ路線変更の方針と伊紙指摘

ユベントスFWクリスティアーノ・ロナウド【写真:AP】
ユベントスFWクリスティアーノ・ロナウド【写真:AP】

2017年夏から945億円の大型補強もCLでの低迷が続く

 イタリア・セリエAの名門ユベントスは、UEFAチャンピオンズリーグ(CL)ラウンド16でFCポルト相手に2戦合計4-4、アウェーゴール差での敗退となった。イタリア紙「トゥット・スポルト」は、近年の大補強について「7億2700万ユーロ(約945億円)の悪夢」と報じた。

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 ユベントスは1995-96シーズンを最後にヨーロッパ王者の座から離れている。アントニオ・コンテ監督が就任した2011-12シーズンから国内リーグ9連覇を継続中で、マッシミリアーノ・アッレグリ氏が監督を務めた5シーズンでは2度のCL準優勝もあった。しかし、あと一歩が遠い状態が続いている。

 そうしたなかで、欧州ビッグクラブの中では健全な経営で知られたユベントスは次第に方針転換。2018年夏にはポルトガル代表FWクリスティアーノ・ロナウドを獲得し、翌年にはオランダ代表DFマタイス・デ・リフトの争奪戦にも参戦して、マネーゲームを制した。他にもフランス代表MFアドリアン・ラビオは契約満了に伴う移籍金ゼロでの獲得ながら、他クラブよりもかなり高額な年俸を提示して獲得したとされる。

 しかし、CLでの成績はそれに反比例するかのように、17-18シーズンからの直近4シーズンでベスト8、ベスト8、ベスト16、ベスト16と低迷。この時期の戦略について同紙は、「17年6月から費やされた7億2700万ユーロ。チームは上手くいかず、チャンピオンズの夢が目標から悪夢になった」と、高額投資に全く見合わない成績だと断罪されている。

 そのうえで、今季からクラブOBで元イタリア代表のプレーメーカーとして活躍したアンドレア・ピルロ監督に指揮を託している状況に、「平均の選手給与は19年夏から下がり始め、ピルロと一緒に『長期プロジェクト』を開始した。バイエルン・ミュンヘンのように、健全にやっていく方針に変わった」と、その変化を報じた。

 そうした戦略の一環か、ロナウドにはにわかに放出説が浮上するなど、近年と比較すれば来季に向けてビッグネーム獲得にユベントスが動いているという報道は少ない。新型コロナウイルスの影響による減収も顕著だとされるなかで、ユベントスは一昔前の質実剛健な路線に戻ることになりそうだ。

(FOOTBALL ZONE編集部)



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