イニエスタの「唯一のライバルはスナイデル」 2010年の“疑惑のバロンドール”争いを海外回想

物議を醸した2010年度のバロンドールに再注目【写真:Getty Images】
物議を醸した2010年度のバロンドールに再注目【写真:Getty Images】

メッシが2年連続受賞、2位イニエスタ、3位シャビが続き、スナイデルはTOP3に入らず

 その年の最優秀選手に贈られるサッカー界最高の栄誉であるバロンドール。2020年度は新型コロナウイルスの影響により中止となったなか、スペイン紙「マルカ」は物議を醸した2010年度のバロンドールについて回想している。

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 バルセロナのアルゼンチン代表FWリオネル・メッシが通算2度目の受賞を果たした年だが、元スペイン代表MFアンドレス・イニエスタ(現ヴィッセル神戸)や元オランダ代表MFヴェスレイ・スナイデルにとっては“盗まれたバロンドール”となったと報じている。

 現在はフランス誌「フランス・フットボール」主催で行われているバロンドールだが、2010年から15年までの5年間は国際サッカー連盟(FIFA)と統合された「FIFAバロンドール」の形で行われた。その初年度となった2010年、バルセロナのメッシが09年のバロンドールに続いて受賞を果たした。2位にはイニエスタ、3位は元スペイン代表MFシャビ(現アル・サッド監督)とバルセロナ勢で表彰台を独占した。

 しかし、このメッシの受賞には当時から疑問符が付けられていた。同年にスペイン代表で南アフリカ・ワールドカップ(W杯)優勝に大きく貢献したイニエスタやシャビの上位は納得の行くものだったが、一方でW杯準優勝とインテルで3冠達成を導いた元オランダ代表MFスナイデルが有力候補と目されながらトップ3にも入らなかったからだ。

「その年はアンドレス・イニエスタやシャビ・エルナンデスも表彰台に上がったが、アルゼンチン人の受賞は物議を醸した。多くの人はイニエスタが敗れた賞だと考えていた。彼がスペインに初のW杯をもたらしたスコアラーだということを忘れてはならない。多くの人が2010年はバロンドールが盗まれた年だと記憶している。フランス・フットボール誌も結果的にイニエスタには謝罪することになったが、それにも8年かかった」

 マルカ紙はこのように2010年はイニエスタが受賞にふさわしかったとし、「盗まれたバロンドール」だと評した。そして「イニエスタの唯一のライバルはヴェスレイ・スナイデルだった」と対抗馬はメッシではなく、スナイデルだったと指摘していた。

(FOOTBALL ZONE編集部)



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