“優勝候補”昌平、2年連続8強へ 埼玉県勢39年ぶりの頂点まであと3つ「絶対日本一になる」

鹿島内定の昌平高校主将MF須藤直輝【写真:河合 拓】
鹿島内定の昌平高校主将MF須藤直輝【写真:河合 拓】

創成館に前半3ゴールで快勝、初の4強をかけて山梨学院と激突へ

 第99回全国高校サッカー選手権は3日、首都圏4会場で3回戦8試合が行われ、ベスト8が決まった。浦和駒場スタジアムの第1試合では、優勝候補の昌平(埼玉)が初出場の創成館(長崎)に3-0で完勝し、2年連続2回目の準々決勝に進んだ。5日に山梨学院(山梨)と初の4強を懸けて対戦する。

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 前日、京都橘(京都)に快勝した2回戦をなぞるかのような試合で、前半でほぼ勝負をつける危なげない内容だった。

 前半17分、埼玉県予選から1年生でただ1人先発メンバーに名を連ねるMF荒井悠汰が、独特の間合いからフェイントをかけてマーカーを抜き去り、右サイドから中央にカットイン。利き足の左足を思い切って振り抜くと、鋭い弾道がゴール左上に突き刺さった。

 県予選では初戦の3回戦から決勝までの4試合にすべて先発。アシストは決勝で一度あったが、全国選手権を迎えても2回戦までゴールを奪えないでいた。それが8強の懸かった大事な試合で貴重な先制点を仕留めたのだから、喜びもひとしおだ。

「コースを狙いました。中学でもあの形から得点を決めていたけど、まさかあんなにいい形で決まるとは思いませんでした。蹴った瞬間、入ったと思った。全国大会でのゴールが目標だったので、決められて良かったです」

 ずっと起用し続ける藤島崇之監督にとっても、荒井の初得点は嬉しいはずだ。「昨日もカットインからシュートまで持っていける場面でパスを選択していたが、思い切った振り抜きがゴールにつながったんでしょう」と喜んだ。

 先制後も長短のパスをリズミカルに回し、DF小澤亮太とDF本間温土の両サイドバックが快足を飛ばして攻撃参加。J1鹿島アントラーズへの加入が内定している主将のMF須藤直輝が、変幻自在のドリブルでサイドと中央を切り裂いて、創成館の守備陣を慌てさせた。攻勢の時間帯が続き須藤が2本、J2アルビレックス新潟へ進むエースFW小見洋太が1本、ともに決定的なシュートをお見舞いしたが、いずれも相手DFにブロックされてしまう。

 なかなか加点できずにいたが、前半39分に昌平が守備のベースにしているプレス網から2点目を奪った。自陣右でボールをつなぐ相手を複数で囲い込み、敵ボールを奪取。小見のパスを預かった須藤が、左から逆サイドに突き刺し今大会初ゴールを挙げた。「前回大会は2得点だったので(この得点をきっかけに)それを超えたい」と意欲を示した。

 前半アディショナルタイムには、鹿島入りするMF小川優介が左CKのクリアボールを上手にミートして、決定的な3点目を手に入れる。

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河野 正

1960年生まれ、埼玉県出身。埼玉新聞運動部で日本リーグの三菱時代から浦和レッズを担当。2007年にフリーランスとなり、主に埼玉県内のサッカーを中心に取材。主な著書に『浦和レッズ赤き激闘の記憶』(河出書房新社)『山田暢久火の玉ボーイ』(ベースボール・マガジン社)『浦和レッズ不滅の名語録』(朝日新聞出版)などがある。

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