天国から地獄の10分間… CL8強バルサ戦で先制弾を決めたトーレスがスピード退場 初戦1−2負けの戦犯に

「30分まではファンタスティックだったが」シメオネ監督は無念

 数的不利となったアトレチコはその後、防戦一方となる。ゴール前で必死に耐えしのいだものの、FWルイス・スアレスの2得点によって逆転負けを喫した。スペイン紙「AS」によると、シメオネ監督は「主審は両チームに被害を与えた。前半30分までは我々はファンタスティックな戦いぶりを見せていたので、素晴らしい結果を期待していたのだが……」と主審の判定に疑問を呈しつつ、トーレスの退場が敗因と言及した。

 アトレチコやリバプール、スペイン代表でゴールを量産したトーレスは、2011年のチェルシー移籍をきっかけにキャリアを大きく狂わせた。14年に期限付き移籍したACミランで故障の不運も重なり期待を裏切り、15年から古巣へと帰還した。32歳となった神の子は“終わった選手”と揶揄されることもあったが、今季リーガでは22試合5得点。2月のエイバル戦でアトレチコでの通算100得点をマークするなど、闘将シメオネの下で復調の兆しを見せていた。

 それだけにトーレスにとって、この日のイエロー2枚が惜しまれた。昨季の三冠王者を追い詰めるゴールで、ヒーローとなる権利を自ら手放すという天国から地獄への10分間となった。

 13日に行われる第2戦は出場停止となる。準決勝以降の名誉挽回を果たすために、トーレスは本拠地ビセンテ・カルデロンでの仲間の逆襲をフィールド外からサポートするしかない。

【了】

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

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