「マジかよ」 ルーニー、マンU時代のCL決勝で驚愕した名将ファーガソンの采配は?
名将ファーガソンの哲学が最後の可能性を消したとルーニーは回顧
数々の名勝負を生んできたUEFAチャンピオンズリーグ(CL)の決勝戦。2009年と2011年には、イングランドの名門マンチェスター・ユナイテッドとスペインの名門バルセロナが対戦している。この2試合に出場していた元イングランド代表FWウェイン・ルーニーは、当時のアレックス・ファーガソン監督の指示によって、ユナイテッドは勝つ可能性がなかったと明かしている。英メディア「GIVE ME SPORT」が報じた。
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ファーガソン監督と言えば、サッカー界きっての名将だ。26年という長期にわたってユナイテッドを率いて数々のタイトルをもたらし、「赤い悪魔」をイングランド屈指の名門に引き上げた。1998-99シーズンと2007-08シーズンには、CLも制したが、2008-09シーズン、2010-11シーズンの決勝では、当時ジョゼップ・グアルディオラ監督の率いたバルサに“連敗”を喫した。
当時のバルサは、アルゼンチン代表FWリオネル・メッシや元スペイン代表MFシャビ、現在ヴィッセル神戸の元スペイン代表MFアンドレス・イニエスタらを中心に、圧倒的な攻撃力を武器に欧州を席捲していた。そんなバルサを倒すために、ユナイテッドは守備的な戦い方をする必要があるとされた。ルーニー自身も「それが彼らを倒すための唯一の方法だったと思う」と言うが、ユナイテッドは違う戦い方を選択した。
このバルサとの2度の決勝のエピソードを、ルーニーは元イングランド代表DFジェイミー・キャラガーの書籍「ザ・グレート・ゲームズ」で語り、ファーガソン監督の強烈なこだわりを明かしている。
「2009年の決勝で監督は、『守備的に戦えば勝てることは分かっている』と言ったんだ。でも、続けて『私たちはマンチェスター・ユナイテッドであり、CL決勝で重心を下げた戦い方はしない。彼らにも攻撃的に、正しい戦い方で挑む』と言ったんだ。チームミーティングで、俺たちは『おいおい、マジかよ』という感じだったね」
この決勝に0-2で敗れたユナイテッドは、その2年後にもバルサとともに決勝に勝ち進み、リベンジの場を得た。だが、ルーニーは、この時のバルサはさらに強くなっており、「彼らを倒せるチャンスは皆無だと思っていた。ハーフタイム目前に1-1に追いついた時も、『これは勝てないな』と感じていた。ユナイテッドのキャリアで唯一だった。俺の考えでは、彼らが史上最強だよ」と、明かしている。
この時もファーガソン監督は攻撃的に戦うという哲学を貫き、ルーニーも一時は同点に追いつくゴールを決めた。だが、ユナイテッドは後半に2点を奪われ、1-3で敗れている。
周囲からは、勝てる可能性が高まると言われつつも、自分たちの哲学を貫いたというファーガソン監督。その信念があったからこそ、あれだけの結果を出せたのかもしれない。
(FOOTBALL ZONE編集部)