勝利にも不穏な空気のアーセナル 「ベンゲル不要」のバナーでスタンドは小競り合い

敵地で勝利も長期政権に根強い批判の声 

 アーセナルは19日に行われたプレミアリーグ第31節エバートン戦に2-0で勝利し、来季のUEFAチャンピオンズリーグ(CL)出場圏内を維持した。しかしアウェーに駆けつけた一部のアーセナルサポーターが“ベンゲル不要”のバナーを掲げるなど、不穏な空気は続いていると英紙「サン」が伝えている。

 リーグ戦での取りこぼしに加えてCL、FAカップでも敗退するなど、アーセナルはここ1カ月で急失速している。しかし、このエバートン戦では本来のアグレッシブさを取り戻した。前半9分に華麗なパスワークからFWダニー・ウェルベックが先制点を奪うと、同42分には19歳のFWアレックス・イオビが最終ライン裏に抜け出してリーグ戦初ゴールをゲットし、守っては90分間を無失点で終える理想的な展開で終えた。

 ピッチ内では歯車がかみ合っていたガナーズだが、この1勝だけでは納得できないファンもいた模様だ。アウェースタンドで見守ったファンは、長年チームを率いているアーセン・ベンゲル監督を批判するメッセージを発信した。

「時は変わったのだ——。アーセナルFCは“アーセンFC”ではない」

 このバナーを見せびらかしたことで、スタンド内ではサポーター同士の小競り合いが起きた。ほどなく事態は沈静化したとはいえ、快勝を飾ったチームの勢いに水を差しかねない“仲間割れ”が発生している。果たしてフランス人の知将は、くすぶり続けている“アンチ・ベンゲル”ファンを終盤戦の大逆襲で黙らせることができるのだろうか。

【了】

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

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