ミラン名物会長が現場介入の封印を宣言 「ミハイロビッチに静かな環境で仕事をさせる」

歴代の監督に”横槍”を入れてきたベルルスコーニ会長が沈黙を約束

 日本代表FW本田圭佑が所属するACミランの名物会長が、恒例行事である現場介入の封印を宣言している。イタリアのスポーツ専門誌「Italpress」のインタビューに応じたもの。

 ミランを買収して30年が経つシルビオ・ベルルスコーニ会長は、イタリア首相を務めるなど辣腕として知られる。その血が騒いでしまうのか、自身の所有するクラブの戦術からシステム、選手起用に至るまで、代々の監督たちに“指示”を出してきた。4-3-2-1の「クリスマスツリー・システム」で黄金期を築いていた時期のカルロ・アンチェロッティ監督にさえ、2トップシステムの導入を要求してきたほどだ。

 それは、今季から就任したシニシャ・ミハイロビッチ監督に対しても同様だった。開幕前にトップ下を置くシステムを強く要望し、ミハイロビッチ監督は本田やMFジャコモ・ボナベントゥーラをトップ下に置く4-3-1-2システムを模索。しかし結果が伴わず、指揮官はシステムを変更した。最近では、FWエムベイエ・ニアングが交通事故による負傷で離脱した後に、FWマリオ・バロテッリの起用を要求。さらに、バロテッリに対しても守備を求める指揮官の思惑に反して「ゴール前から動くな」と、“直接指導”を行っている。

 そうした度重なる現場介入に対し、ミハイロビッチ監督はシーズン途中から“無視”を決め込んでいると報じられてきた。それによって会長と指揮官の関係は悪化していると報じられたが、この局面では会長の側が折れたようだ。

 

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