恐喝容疑のベンゼマ、仏代表復帰&今夏EURO出場に前進 法的制約が一部解除
被害者ヴァルブエナとの接触も可能に
レアル・マドリードのフランス代表FWカリム・ベンゼマが、6月に母国で開催される欧州選手権(EURO)出場に一歩前進した。昨年フランス代表の同僚MFに対するセックステープによる恐喝行為に関与したとの疑いがかかっていたベンゼマは、フランスサッカー協会(FFF)から代表招集を見送られていた。しかし、法的制約が一部解除となり、フランス代表入りに前進したようだ。英国営放送「BBC」など、複数メディアが報じている。
ベンゼマは昨年11月、同胞のリヨンMFマテュー・ヴァルブエナが巻き込まれたセックステープによる恐喝事件に関与したとして逮捕、起訴された。そのため、ベンゼマにはヴァルブエナとの接触が禁止され、2人が同時に代表に招集される可能性が消滅。FFFも事件が解決するまでは、ベンゼマを招集しない意向を明かしていた。
しかし、ベルサイユ裁判所はこの処分の一時撤回を発表。これでベンゼマの代表復帰も可能となった。ベンゼマの弁護士を務めるシルヴァン・コルミエール氏も、大きな一歩としてこの決定に喜びを露わにしている。
今夏に自国開催のEUROという、国民の期待も大きい大会に臨むフランス代表だが、事件によってエース抜きでの戦いを余儀なくされると思われていた。しかし、チームの中心選手である万能FWの復帰が叶えば、ジネディーヌ・ジダン(現レアル・マドリード監督)らを擁して優勝した2000年大会以来、4大会ぶりの欧州制覇も現実味を帯びてくる。“レ・ブルー”(フランス代表の愛称)を率いるディディエ・デシャン監督は、どのような判断を下すだろうか。
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サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images