毎年恒例の失速劇… ベンゲル監督が去就質問に「メディアよりフロントが愚かだと思っているのか?」と激昂

「私は毎日自問自答している」

「私は19、20年間ここで働き続けてきた。そして今ここに座っていられるのは、しっかりと仕事してきたことの証明である。 私は毎日自問自答し、自らのミスを認める謙虚さを持っている。そして自分がやってきたことを信じているんだ」

 こう話した後、クラブ経営陣に対しても全幅の信頼を寄せていることを口にした。

「クラブフロント側が、私に19年間監督を任せてきたことも偶然ではない。あなた方メディアは私やあなた方よりもフロントスタッフが愚かだと思っているのか?」

 こうまくしたてたベンゲル監督だが、クラブ側は新たな2年契約を提示するか議論が行われているという。アーセナルは全権監督ベンゲルの能力で欧州屈指のビッグクラブに成長した。攻撃的サッカーなど指導力のみならず、人材発掘能力、エミレーツ・スタジアム建設による圧倒的な収益増加などインフラ増強にも才覚を見せてきた。

 フットボール界で唯一無二の存在だが、無類の勝負弱さが玉に傷となっている。今季はチェルシー、マンチェスター・ユナイテッドという強豪が失速し、優勝の大チャンスだが、中小クラブのレスターに完全に遅れをとっている。サポーターのフラストレーションも理解しているからこそ、冷静な名将らしからぬ感情的な発言となってしまったのかもしれない。

【了】

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

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