「もっと大胆になっていい」 日韓W杯優勝のブラジル代表DF、ビジャレアル行きの久保に助言

ビジャレアルでもプレーし、ブラジル代表の一員として世界一にも輝いたエジミウソン氏【写真:本人提供】
ビジャレアルでもプレーし、ブラジル代表の一員として世界一にも輝いたエジミウソン氏【写真:本人提供】

小さな街であるビジャレアルの特性も追い風か「落ち着いて仕事に取り組める環境」

 バレンシア州にある人口5万人の小さな町に拠を構えながら、ビジャレアルは2005-06シーズンにはUEFAチャンピオンズリーグ、15-16シーズンにはUEFAヨーロッパリーグでともにベスト4に進出しており、欧州カップ戦の常連と言っても過言ではない。自身も2008年5月から約8カ月、ビジャレアルに所属していた経験を持つエジミウソン氏は、古巣の伝統や特徴についてこのように語る。

「ビジャレアルでは、フェルナンド・ロッチ会長がクラブを大きく成長させた歴史があるんだ。彼がクラブの施設や組織などの基盤を整えたし、長期的なプランによってチーム作りを進めることを知っている。そういう会長がいるから、今も成長を続けているんだ。とはいえ、レアル・マドリードやバルセロナなどに比べたら、まだそれほど大きなプレッシャーがかかるクラブじゃない。ビューティフルゲームを好み、実際にチームはそれを実現してきた。今回、バレンシアの良い選手たちとも契約した。キャプテンだった(ダニエル・)パレホがその一人だ。クラブは選手補強にも長けているよね」

 また、エジミウソン氏はビジャレアルの地域性も久保にとってはプラスだと話す。

「ビジャレアルは小さな街なんだ。多くの選手はビジャレアルには住まずに、隣町のカステリョンや、僕が住んでいたベニカシムに住む。ベニカシムはクラブから車で30分のビーチの街だ。どこに住むにしても、適応しやすい穏やかな地域だ。大都市じゃなく、周辺はどこも小さな街だし、落ち着いて仕事に取り組める環境だと思うよ」

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藤原清美

ふじわら・きよみ/2001年にリオデジャネイロへ拠点を移し、スポーツやドキュメンタリー、紀行などの分野で取材活動。特に、サッカーではブラジル代表チームや選手の取材で世界中を飛び回り、日本とブラジル両国のテレビ・執筆などで活躍している。ワールドカップ6大会取材。著書に『セレソン 人生の勝者たち 「最強集団」から学ぶ15の言葉』(ソル・メディア)『感動!ブラジルサッカー』(講談社現代新書)。YouTubeチャンネル『Planeta Kiyomi』も運営中。

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