「VARが入っていたら…」 足裏での“著しく危険なプレー”に議論沸騰「赤で間違いない」

今季、採用見送りとなったVAR…主審が示すTVシグナルの様子(※写真はイメージです)【写真:高橋学】
今季、採用見送りとなったVAR…主審が示すTVシグナルの様子(※写真はイメージです)【写真:高橋学】

FC東京FWオリヴェイラが鹿島戦で見せた足裏タックルが議論の的に

 Jリーグの判定を取り上げる『Jリーグジャッジリプレイ』が今季の第7回をスポーツチャンネル「DAZN」で配信。先週の試合からいくつかの場面をピックアップして議論したなか、J1第7節鹿島アントラーズ対FC東京の終盤に起きた「危険なプレー」が波紋を呼んでいる。

 該当のシーンは後半アディショナルタイムに発生した。鹿島MF土居聖真が右サイドのハーフウェーラインあたりからドリブルを開始。後ろから追いかけていったFC東京FWディエゴ・オリヴェイラがやや後方からスライディングタックルを仕掛け、土居はその場に倒れ込み、オリヴェイラにはイエローカードが提示されている。

 この場面、映像で確認すると土居の右足首にオリヴェイラの足裏が当たっており、「著しく危険なプレー」に該当するレッドカードではないのかと議論がなされた。

 冒頭の意見交換では、お馴染みのJリーグ副理事、原博実氏を始め、出演者4人中3人が、「怪我をしてもおかしくはない」と一発レッドでも良かったのではという見解を示した。逆に、「スローを見てしまうとレッドというのも理解できる」と前置きしつつ、主審の判断も尊重すると述べたのはJFA審判インストラクターの小幡真一郎氏だ。「難しい判定だとは思いますが、ノーマルのスピードのなかで、どれくらいの強さで当たったか、あるいはどこに当たったのかがはっきりわかれば、色が変わってきたんじゃないかなと思います」

 この場面、かなりのスピードのなかで起こった事象だったため、「足裏が当たったかどうか」は非常に見えづらかった。では、もしビデオアシスタントレフェリー(VAR)があったら、判定は変わっていたのだろうか。

 VARの可能性を小幡氏に聞くと、映像の確認(オンフィールドレビュー)は行うことまでは推測したが、それ以上は言及しなかった。対して原氏は「VARが入っていたら、あのシーン見ちゃったら赤で間違いなくなっちゃうのでしょうね」とやはり退場の可能性を示唆した。

 さらに、もともと今シーズンは「激しくて、フェアで、エキサイティングなリーグ」を目指すと原氏自身が提言していたが、このシーンについては「『激しくてフェア』ではない」と断言。怪我を防ぐ意味でも、相手の安全を脅かす「著しく危険なプレー」は、なるべく避けなければならないとした。その基準をより明確に、正確に示す可能性がVARにはあっただけに、新型コロナウィルス禍におけるイレギュラーな状況で使用が見送られたことが悔やまれる。

 番組の最後まで、審判側の小幡氏の回答ははっきりしないままだった。それだけ一瞬の出来事で難しい判定であったことは間違いないが、識者の意見がある程度はっきりしないことには、見る側の判断材料もぼやけてしまう可能性がある。選手の安全を守る面でも、これまで以上に審判同士でのケーススタディの共有が必要とされるのではないだろうか。

(Football ZONE web編集部・金子拳也 / Kenya Kaneko)

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