食野亮太郎、絶妙ボレー弾に敵将ジェラード驚嘆の“裏話” かけられた言葉「握手しに来てくれて…」

昨シーズンハーツでプレーしたFW食野亮太郎とレンジャーズのジェラード監督【写真:JSP & Getty Images】
昨シーズンハーツでプレーしたFW食野亮太郎とレンジャーズのジェラード監督【写真:JSP & Getty Images】

【食野亮太郎インタビュー|第2回】強豪レンジャーズ相手に英絶賛の絶妙ボレー弾を披露

 J3から強豪マンチェスター・シティへ――。昨年、ガンバ大阪U-23でのシーズン始動から、たった7カ月でプレミアリーグ移籍を実現させたU-23日本代表FW食野亮太郎が、海外初挑戦の1年を終えて「Football ZONE web」の単独インタビューに応じた。昨年夏にG大阪からシティへ完全移籍。労働許可証の問題から、直後にスコットランドのハーツへレンタル移籍で武者修行に出た。新天地での海外挑戦1年目は19試合3得点。来年夏への延期が決定した東京五輪に向けてもU-23日本代表として活躍する食野の思いとは――。第2回では「敵将からの言葉」について語る。

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 2019年10月20日、リーグ第9節アウェーでのレンジャーズ戦(1-1)。ホームに強豪を迎えた一戦で食野は輝いた。開始早々の前半6分、GKジョエル・ペレイラのロングフィードをイングランド人FWウチェ・イクペアズが競ったボールにアイルランド人MFジェイク・マルラニーが素早く反応。シュートは相手GKの好セーブに遭ったが、こぼれた浮き球に対して食野がジャンプしながら左足ボレーで合わせ、ループ気味の弾道で先制のネットを揺らした。

 敵将のスティーブン・ジェラード監督も渋い表情を浮かべた技ありの一撃。英紙「スコティッシュ・サン」は、その試合の採点で食野にDFマイケル・スミスに次ぐ両軍2位タイの「7点」を付け、「速射砲」と描写した。また、保有元であるマンチェスター・シティの地元紙「マンチェスター・イブニングニュース」は、「メシノは一流」「メシノ、なんてヤツだ」「中村俊輔以来に良い」といったSNS上の声を紹介した。

 衝撃のボレー弾について、食野自身は次のように振り返る。

「いいところに立っていたんですよ。味方が裏にクリアミスで蹴ったボールが自分のところに戻って来て。あんなにきれいに戻ってくるとは思っていなかったけど、それも運というか、嗅覚持っているんちゃうかなと(笑)。ボレーは咄嗟に出たものでした」

 強豪相手の先制点で、リバプール史に残る英雄である敵将ジェラードも思わず顔をしかめた。試合後は食野のもとを訪れて握手をかわし、「我々にとっては良いゴールではなかった」と得点の印象を語った。さらに食野に関して「闘志があり、しっかり(スコットランドのサッカーで)戦えている。あのゴールでも分かるように、クオリティーのあるところも見せた。(この試合の)メシノはよくやった。感心したよ」と絶賛した。

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