トルシエJを倒したトルコの「W杯史上最速ゴール男」が、大統領侮辱罪で逮捕へ

政治家に転身したFWハカン・シュクル氏 ツイッターでの投稿で懲役4年も

 2002年の日韓共催ワールドカップ(W杯)3位決定戦で、W杯史上最速ゴール記録を打ち立てた元トルコ代表FWハカン・シュクル氏が、母国の大統領に対する侮辱罪で起訴されたことが分かった。英地元紙「デイリー・ミラー」などが報じている。

 07年に現役を引退し、現在は政治家に転身したシュクル氏は、自身のツイッター上でトルコ大統領レジェップ・タイイップ・エルドアン氏を侮辱する内容を投稿したという。かつての大型FWは大統領に対するメッセージではなかったと弁明したようだが、検察側は明らかにエルドアン大統領を侮辱するものであると主張。有罪となれば、最長で懲役4年の実刑判決を受ける可能性がある。

 大統領は以前からネット上での政権に対する批判に神経をとがらせており、フェイスブック、ユーチューブ、ツイッターなどへのトルコからのアクセスを遮断する方針を打ち出した経緯もあった。

 トルコ代表の英雄であるシュクル氏は、代表通算112試合出場51得点という輝かしい功績を残した。02年の日韓W杯では、日本と対戦した決勝トーナメント1回戦をはじめ、キャプテンとして全7試合に出場。3位決定戦の韓国戦ではキックオフからわずか10秒8でゴール。これはW杯史上最速ゴール記録で、現在も破られていない。「ボスポラスの牛」という異名で知られ、トルコ強豪ガラタサライで活躍後、2000年にはインテルでもプレーした。

【了】

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

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