伊2部リボルノが18選手を放出 7試合残し3部降格濃厚…クラブ会長「契約延長は金の無駄」
トップチーム選手の3分の2を放出し衝撃…残り試合はユース選手を引き上げる方針
イタリア2部セリエBのリボルノが、シーズン半ばにしてトップチームに在籍している18人の選手を放出したことが判明。ドイツ紙「ビルト」が大きく報じるなど、イタリア以外の欧州の国でも話題となっている。
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1915年に創立されたリボルノは、1942-43シーズンにセリエAでクラブ史上最高位となる2位に入り、さらに2000年代前半にもしばしばセリエAへの昇格を果たすなど、イタリア中部トスカーナ地方を代表する古豪の一つと目されてきた。
しかし、2015-16シーズンには2部で最下位となって3部への降格を経験するなど近年は低迷。今シーズンもここまで2部で最下位に沈んでおり、3部チームとの昇格プレーオフに回る17位アスコリとの勝ち点差も第31節終了時点で「12」にまで広がり、2部残留は非常に厳しくなっていた。
まだリーグ戦が7試合も残っているにもかかわらず、選手の大量放出に踏み切ったのは、新型コロナウイルスの感染拡大に影響を受けたクラブの財政事情が影響しているようだ。同クラブのアルド・スピネッリ会長は、今回の件について「彼らには契約解除を告げた。我々は、実際にはもはやセリエC(3部)のチームであり、彼らとの契約延長は金の無駄使いとなっただろう」とコメントし、2部残留の可能性がほとんどなくなった現状を考慮して、6月30日で契約満了となる選手たちと新たな契約を結ばなかったことを明かした。
今回のクラブ側の決定により、リボルノはトップチームの選手の3分の2を失い、現在も残っているのは10人以下となっている。このため、残りのリーグ戦7試合は、下部組織からユース年代の選手を引き上げて消化していく方針だという。
いずれにせよ、リボルノの措置によって、依然として新型コロナウイルスが欧州各クラブの経営に深刻な打撃を与えていることが、改めて浮き彫りになったと言えるだろう。
(FOOTBALL ZONE編集部)