ヨーロッパチャンピオンズリーグの組み合わせが決定 プレミア勢は再び欧州の舞台で黄金期を築けるのか

 

充実の3クラブは16強進出有力

 

 一方で、チェルシーは比較的楽なグループに入ったと言えるだろう。よほどのことがない限り、敗退の危機にさらされることはないはずだ。今季のチェルシーは戦力が非常に充実している。FWドログバ、MFラミレス、ウィリアン、DFフェリペ・ルイス、GKチェフなど、各ポジションにスタメンと比較しても引けをとらない控えをそろえている。

 チェルシーのストロングポイントは、プレーヤー個人に強く依存しないことだ。マンチェスター・Cに関しても、チェルシーに劣らない圧倒的な戦力を保持している が、例えばMFダビド・シルバが欠場した場合、チームの色がガラッと変わってしまう。それに対し、チェルシーはMFエデン・アザールが離脱したとしても、チームの軸がぶれることはない。ユーティリティーなプレーヤーが多く、その守備はプレミア最強の堅守を誇る。そして、世界で五指に入るGKが2人在籍していることも、ライバルにはない強みだ。

 欧州と、国内を戦うには十分なメンバー編成に加え、過酷な日程でも常に結果を残し続けてきたジョゼ•モウリーニョ監督がチームのかじを取るのだ。チェルシーに、グループリーグにおいて死角は見当たらない。

 アーセナルと、リバプールも選手層は厚い。レアル、バルセロナ、バイエルンは別格としても、スペイン王者のアトレティコ・マドリードや、イタリア王者ユベントスとも互角に渡り合える戦力は備えているはずだ。

 今大会に出場するプレミアリーグの4クラブは、他がうらやむ多士済々な面々がそろう。そんな4チームは、CLの同国対決制限の規則により、ベスト8まで顔を合わせることがない。8強のうち半分を占拠する可能性もあると言っても過言ではない。

 06―07シーズンから3季連続でCLベスト4のうち3つの椅子にプレミア勢が座り、文字通り黄金期を築いた。だが、直近の3大会で準決勝まで駒を進めたのはチェルシーのみ。11―12シーズンはチェルシーが優勝を成し遂げるも、ここ2シーズンの決勝カードはスペイン対決、ブンデス対決が実現されており、プレミア勢は置き去りとなっている状況にある。補強にも成功し、充実の戦力を積み上げたプレミアリーグが反撃ののろしを上げる時がやってきた。

【了】

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

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