ヨーロッパチャンピオンズリーグの組み合わせが決定 プレミア勢は再び欧州の舞台で黄金期を築けるのか

真価問われるプレミア王者

 今季の欧州チャンピオンズリーグの抽選会が28日、モナコで開催された。プレミアリーグからはマンチェスター・シティー、リバプール、チェルシー、アーセナルの4クラブが参戦。ルイス・ファン・ハール新監督を迎えながら苦闘の続くマンチェスター・ユナイテッドは、実に18シーズンぶりに出場権を逃した。一方で、リバプールは5シーズンぶりの出場となった。果たして、プレミア勢は今季、欧州最高峰の大会で躍動し、決勝の舞台・ベルリン・オリンピアシュタディオンに駒を進めることができるのだろうか。

 リバプールは、レアル・マドリード(スペイン)、バーゼル(スイス)、ルドゴルツ(ブルガリア)と同組のグループBに入った。アーセナルはドルトムント(ドイツ)、ガラタサライ(トルコ)、アンデルレヒト(ベルギー)がいるグループDに。チェルシーはシャルケ(ドイツ)、スポルティング・リスボン(ポルトガル)、マリボル(スロベニア)と同じグループG。そして、昨季のプレミア王者マンチェスター・Cはバイエルン・ミュンヘン(ドイツ)、CSKAモスクワ(ロシア)、ASローマ(イタリア)と同組のグループEとなった。

 毎回グループリーグでは、「死の組」と呼ばれる強豪ひしめくグループが生まれる。本来であれば確実にグループリーグ突破することのできるはずの力を持つチームが不運にも同組に組み込まれる状況を指し、それが大会における大きな見どころの一つとなる。

 今回、「グループ・オブ・デス」を引き当ててしまったのがマンチェスター・Cだろう。CSKAは、ここ11シーズンで10回目の出場とCL常連組。2009―10シーズンはベスト8まで勝ち進んでいる。ASローマは、昨季ガルシア監督が就任してから徹底した哲学と、規律をチームに浸透させ、セリエAで2年連続2位と、安定した実力を証明している。そして、バイエルンだ。2012-13シーズンの覇者であり、言わずと知れた優勝候補の本命である。

 どのチームにも予選突破のチャンスがあり、少しでもスキを見せれば敗退に追いやられる、そんな過酷な組み合わせとなった。マンチェンスター・Cは、ここ4シーズンで3回目の死の組入りとなる。「死のグループ」と目されたシーズンは、いまだグループリーグを突破したことが1度たりともない。

 11―12シーズンは、バイエルン、ビジャレアル(スペイン)、ナポリ(イタリア)。12―13シーズンはレアル、ドルトムント、アヤックス(オランダ)と強豪と同組に属し、いずれもグループリーグ敗退と苦汁をなめている。昨シーズンもバイエルン、CSKAと同組だったが、チェコのヴィクトリア・プルゼニという格下的な存在も同組だったために一息付くことができ、決勝トーナメント進出を果たすことができた。

 今季は、最も過酷なグループEに入り、そして過酷なプレミアリーグも戦い抜かればならない。アウェーゲームの際には長距離移動を強いられる。リーグ戦の合間を縫ってロシアにまで遠征することになる。これは体力的な負担も大きい。

 組み合わせの顔ぶれ、長距離遠征、リーグ戦でのノルマを考えると、マンチェスター・Cが全チームで最も悪条件と言っていい。その過酷な状況で、CLと、リーグ戦のいずれも好成績を残すことができれば、レアル、バルセロナ、バイエルンら現在世界最強クラブと肩を並べることができるのかもしれない。

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