【地元記者の視点】TIMカップで活躍も、ミラン本田は開幕スタメンの確保には至っていない

 

「開幕スタメンは今週次第」

 一方、ライバル紙「コリエレ•デロ•スポルト」のフリオ•フェデーレ記者はTIMカップでの本田に、7点と最高点を与えている。

「まさにMVPだった。バレンシア戦に続いてゴールを決めた。この右のポジションでプレーできると思う。スタメンでプレーできるか? それはインザーギがどういうゲームをしたいかによる。難しいと思う。今週の練習をみてみなければ分からない。セリエA開幕戦はラツィオとの試合。その試合でスタメンになれるかは今週の練習によるだろう」

 フェデーレ記者は、右サイドのアタッカーとして結果を出したことで、成長度合いを示したと語っている。だからと言って、レギュラーの座は確約されていないとも主張する。

 かつて本田獲得に動いたラツィオは名門だが、ミランと勝ち点差1で下回り昨季9位となっている。ホーム、サンシーロで行われるインザーギ新監督は初陣をいかにして戦うのか。まずは相手の長所を消すことが、戦術の国イタリアにおいては勝負の常。ラツィオ撃破に照準を合わせた1週間の準備期間を見なければ、本田の開幕戦の運命は分からないという。

 親善試合だとしても辛口な地元メディアからチーム最高の評価を手にしたことは、昨季の屈辱を晴らしたい本田にとって朗報と言えるだろう。しかし、カルチョの国で称賛を勝ち得るには、今季セリエAでの活躍が不可欠となる。

【了】

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

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