逆境を乗り越えての悲願のアジア制覇を誇る遠藤 「悔しさを糧に努力してきた」

インフルエンザに左足負傷… 満身創痍で手にした栄冠

 アジアチャンピオンになったキャプテンが、誇らしげに優勝カップを掲げた。30日のリオデジャネイロ五輪最終予選を兼ねたAFC・U-23選手権決勝の韓国戦で、U-23日本代表は後半2分までに0-2とされる厳しい展開になったが、そこから一気に反撃。日本のサッカー史上に残る大逆転劇を演じて3-2と勝利し、見事に優勝した。

「優勝するためにこの大会に臨んでいましたし、チームが一つになって優勝カップを掲げられて本当に嬉しいです」

 先発フル出場の主将MF遠藤航(浦和)は、晴れ晴れとした表情で喜びを語った。

 遠藤にとっては、大会前からアクシデントに見舞われる苦しいスタートだった。インフルエンザを発症し、5日間ほどチームから完全に隔離。大会初戦となった北朝鮮戦の直前に合流する立ち上がりになった。大会中には左足を痛め、準決勝イラク戦の前には出場が危ぶまれる状態に陥った。それでもキャプテンの責任を胸に強行出場し、チームを優勝に導いた。

 この韓国戦は、特に厳しい試合展開になった。前半に今大会で初めて先制ゴールを許すと、後半の立ち上がりには追加点を奪われた。0-2という絶体絶命の展開になったが、遠藤は逆境をはね返したチームを誇らしげに語った。

「2点を先制されて厳しい展開になりましたけど、最後まで諦めずに気持ちを前面に出してプレーしたからこそ3点取れてひっくり返せたと思うので、良いチームになれたと思います。一人ひとりが自分にできることをやったと思いますし、みんなでつかみとった勝利だったと思います。このチームの良さは一体感。ゴールを取ればみんなが喜ぶし、誰が出ても同じサッカーをできるところだと思う」

 

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