名門ミランが内部分裂? 経営陣と“レジェンド幹部”に溝と伊紙報道「修復は難しい」
事の発端はラングニック氏招聘の動き、ボバン氏は経営側を批判
イタリア・セリエAの名門ACミランは、クラブの黄金期を支えたレジェンドたちを幹部に迎え入れて復権を目指しているが、ここにきて内部分裂の兆候を見せ始めている。イタリアのサッカー専門メディア「カルチョメルカート・コム」などが報じている。
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事の発端は経営権を持つ米ファンド「エリオット・マネジメント」が、来季の監督兼スポーツディレクター(SD)として、ラルフ・ラングニック氏にオファーをしたと母国メディアにスクープされたことだった。これに関してはエリオット側が否定したものの、幹部に名を連ねる元クロアチア代表ズボニミール・ボバン氏や元イタリア代表パオロ・マルディーニ氏との間には溝ができている。
実際に、アーセナルから約1年前にやってきたイヴァン・ガジディス最高経営責任者(CEO)とエリオット、ボバン氏とマルディーニ氏という2つの“派閥”のような構図で、それぞれのコメントは大きく食い違っている。
例を挙げれば、ボバン氏はイタリア紙「ガゼッタ・デロ・スポルト」に対し、エリオット側の動きについて「外国のオーナーに分からないこともあるのは理解する。だが、大事なことだ。イタリアから離れ、ミランから離れていく方向性は正しくない。スピリットを失うことになる。クラブと素晴らしい街を愛する愛国者のクロアチア人の言葉だ」と話し、その方向性を批判した。
こうした動きについてガゼッタ紙は、「テクニカル部門の幹部が知らなかったラングニックとの接触に関する噂は、深い溝を作った。修復は難しい」と、完全な内部分裂に発展したと報じている。
一方でガジディス氏は、ボバン氏とマルディーニ氏を交えた対話を望むとしつつ、来季からテクニカル部門にかつてミランを率いた名将ファビオ・カペッロ氏の招聘を画策しているとレポートされた。それが実現すれば、基本的にボバン氏とマルディーニ氏はクラブから去るというのが自然な予想になる。