韓国の元Jリーガー邦本、“3連覇王者”全北現代へ移籍濃厚 現地紙「個人技もKリーグ屈指」
慶南FCからの“ステップアップ移籍”合意か 「邦本が加わりサッカーが洗練される」
元JリーガーのFW邦本宜裕が、Kリーグの全北現代への移籍がほぼ確定したと、韓国メディアが伝えている。
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韓国のスポーツ紙「スポーツ朝鮮」がKリーグ移籍市場に精通する関係者の声を紹介し、「全北が慶南FCと邦本の移籍に合意した。詳細の調整はすでに終えており、すぐに発表があるだろう」と報道。昨年まで慶南FCでプレーしていた邦本だが、Kリーグ2部に降格したことからチームを離れる意思を伝えていた。
移籍先としてドイツ2部のほか、Kリーグ1部の全北現代や蔚山現代が候補に挙がっていたが、最終的に3年連続でリーグ優勝をしている全北現代に決まったようだ。
同紙は「AFCチャンピオンズリーグ(ACL)に適用される1つのアジア枠に“Kリーグ最高のFWの1人”と評価の高い邦本を加入させることで、アジア王者を目指すことになる」と伝え、邦本の実力を評価している。
「2018年に慶南のユニフォームを着た邦本は、35試合5得点2アシストでKリーグ2位に貢献。昨季(19年)も怪我などで万全な状態ではなかったが、26試合で2得点2アシストの記録を残している。シャドーストライカーとしてだけでなく、中盤の真ん中や左右のサイドハーフとしてもプレー可能で、個人技もKリーグ屈指と評価されている」
記事によれば、邦本の獲得に最も熱を入れていたのが全北現代だったという。チームを率いるジョゼ・モライス監督は、昨年の慶南対釜山アイパークの昇格・降格プレーオフを視察し、邦本のプレーを直にチェックしたほどだ。同紙は「邦本が加わることで、全北現代のサッカーはより洗練されるだろう。特に全北現代への加入が有力視されている元JリーガーMFキム・ボギョンと、中盤でのプレーが早くから期待されている」と報じており、想像以上に韓国での邦本への期待値は高いようだ。
(金 明昱 / Myung-wook Kim)
金 明昱
1977年生まれ。大阪府出身の在日コリアン3世。新聞社記者、編集プロダクションなどを経てフリーに。サッカー北朝鮮代表が2010年南アフリカW杯出場を決めた後、代表チームと関係者を日本のメディアとして初めて平壌で取材することに成功し『Number』に寄稿。2011年からは女子プロゴルフの取材も開始し、日韓の女子ゴルファーと親交を深める。現在はサッカー、ゴルフを中心に週刊誌、専門誌、スポーツ専門サイトなど多媒体に執筆中。近著に『イ・ボミ 愛される力~日本人にいちばん愛される女性ゴルファーの行動哲学(メソッド)~』(光文社)。