ユナイテッド”冬の移籍1号”はレンタルバック 22歳のストライカーは赤い悪魔を救えるか
ストライカー不足の危機に陥るユナイテッド
不振のマンチェスター・ユナイテッドが緊急補強に打って出た。英チャンピオンシップ(2部相当)のプレストンに期限付き移籍中だったFWウィル・キーンをチームに復帰させることが決まった。英衛星放送「スカイ・スポーツ」が報じている。
今季のユナイテッドは、20戦24得点とゴール欠乏症に苦しんでいる。”赤い悪魔”よりもゴールの少ないクラブは19節終了時点では6チームのみという状況で、オールド・トラッフォードの観衆は「アタック、アタック、アタック」と怒りの声をチームに浴びせかけている。
そんな状況の中、名門は2部で武者修行中の22歳のストライカー復帰を決めた。プレストンのサイモン・グレイソン監督は「この24時間で決まった。ユナイテッドはチームにもう1人頭数が必要だと感じたようだ。間違いなくウィルを失うことは痛手だ。ここ数週間、チームにうまく適応していたが、選手を借りた時にはこういうことは起きる」と語ったという。
ユナイテッドは今夏の移籍市場で、レバークーゼンに“チチャリート”の愛称で知られるメキシコ代表FWハビエル・エルナンデスを放出したが、新天地で先発出場を果たしゴールを量産。ユナイテッドが昨年12月に2分4敗ときりもみ飛行となる一方、チチャリートはここ5試合で7得点と大爆発している。ユナイテッドのチチャリート放出は失敗と各メディアで断罪されるなど、主将のFWルーニーが不調に苦しむユナイテッドの抱えるストライカーの問題は根深い。
キーンはユナイテッドで2011年12月のブラックバーン戦で5分間出場したことが唯一の公式戦出場だった。今季2部では22試合2得点。修業先でゴール量産というわけにいかなかった未知数の男は、解任論が浮上するルイス・ファン・ハール監督を救うことができるだろうか。
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サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images