長谷川監督の“証言”から紐解く FC東京がクラブ史上初の栄冠に届かなかった理由とは?

命運分けた敵地8連戦の「2敗」 長谷川監督「悔しい」

 敵地8連戦が始まる前、長谷川監督は「最初の4試合を我慢しろ。最初の4試合我慢すれば大丈夫」と選手に伝えた。1-1で引き分けた札幌戦、名古屋グランパスには2-1で勝利し、迎えた9月14日の第26節鹿島アントラーズ戦。2位の鹿島との“天王山”で0-2と完封負けを喫した。この一戦で取れなかった「1点」。最終節後、「優勝できなかったのは、鹿島戦が痛かったから」と話す選手もいた。さらに鹿島戦後、長谷川監督も珍しく、「悔しい」と漏らしていたという。それほど重要度の高かった試合だった。

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 そして、10月5日の第28節のサガン鳥栖戦。後半4分に先制するも、同41分にFW豊田陽平に同点弾を決められ、さらに同アディショナルタイムに“疑惑”のシーンが生まれた。鳥栖は敵陣左サイドでFKを獲得。キッカーのFW小野裕二が右足でクロスを送ると、ファーサイドに走り込んだDF高橋秀人がヘディングで折り返す。ボールはゴール前に走り込んだ豊田に当たり、最後はこぼれ球をMF金井貢史が押し込み、劇的な決勝ゴールが生まれた。

 だが、映像などで確認すると、高橋秀がヘディングで折り返した時点で豊田も金井もオフサイドポジションにいたように見え、ボールは豊田の腹部付近を直撃した後、伸ばしていた左腕に当たっていた。さらに豊田にボールが当たった時点での金井の位置も、やはりオフサイドポジションだったように見える。この“疑惑”の判定により、逆転負けを喫したFC東京は、勝ち点を逃すこととなってしまった。

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