ベレーザ長谷川&清水×W杯優勝経験者エジミウソン “勝者のメンタリティー”の継承

2002年の日韓ワールドカップで優勝を経験しているエジミウソン【写真:高橋学】
2002年の日韓ワールドカップで優勝を経験しているエジミウソン【写真:高橋学】

「サッカーという枠組みではなく、人生と捉えてピッチに立つべき」(エジミウソン)

――エジミウソンさんは2002年の日韓ワールドカップで世界の頂点に立っています。東京オリンピック出場、そしてメダル獲得を目指す2人は、何かアドバイスをもらいたいことはありますか?

長谷川「プレッシャーを感じずに、とおっしゃっていましたが、ブラジルでオリンピックやワールドカップが開催された時、自国の選手たちは期待やプレッシャーをポジティブに捉えられていましたか?」

エジミウソン「私は常にポジティブに捉えて、グラウンドに立っていました。私の考えですが、サッカーのピッチですけど、自分の人生だと捉えて頂きたい。人生において何かを背負ったり、決断しなければいけないことはこれからもあるでしょう。期待に対して、恐怖とか不安を感じることは人生の中でもなかなかないので、自分がブラジル国民の期待を背負ってサッカーで戦える環境に、よりモチベーションが高まりました。代表の一員として悔いのないようにしたい。サッカーという枠組みではなく、人生と捉えて、ピッチに立つべきです」

長谷川・清水「凄い……(笑)」

エジミウソン「よく考えてください。ずっと愛してきたサッカーで、歴史に自分の名前を刻める可能性があるんです。それに対して、期待と不安、どちらを取りますか? 私は期待しか取りません。2人には日本女子サッカーをより変える力が自分の手のひらの中にあるんです。それができる人は限られています。不安や恐怖を感じる必要は一切ないと思います」

清水「私は試合前に硬くなってしまうことがあります。ピッチに立ってサッカーボールを触れば緊張が解けるんですけど、エジミウソンさんは現役時代に緊張しましたか?」

エジミウソン「私の場合は、常に攻撃の核になる選手をマークする役割だったので、相手が誰かをまず見て、自分のモチベーションがどっちに転ぶかというのはありました。クラブでも代表でも、世界的にトップクラスの選手を相手にしてきたので、『君たち申し訳ない。俺は万全なんだ。君たちにはチャンスがないよ』というくらいの自信を持って臨んでいましたね。自信を持つことはとても重要で、マークするのが難しい相手であればあるほど、そういう気持ちが一瞬の勝負を分けるプレーに反映される可能性があります。ぜひ私を参考に、試合にアプローチしてみてください(笑)」

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