南米勢が意地を見せるか、“史上初”の欧州対決の決勝となるか。残りの1枠を懸けてオランダとアルゼンチンが激突!

 なぜなら、アルゼンチンにはリオネル・メッシという絶対的な存在がいて、調子も悪くない。その他のタレントも豪華だ。対するオランダは、ルイス・ファンハール監督が対戦チームを丸裸にして理詰めで相手の長所を消し切るという、これまでの同国とは全く違う戦い方をしている。かなり読みにくい試合と言わざるを得ない。

 少し残念なのが両軍共、主力に負傷者が出ていることだ。オランダは中盤の守備の要、ナイジェル・デヨングの出場が難しい。ようやく練習に復帰したようだが、この試合に間に合う見込みは薄い。また、エースストライカーのロビン・ファンペルシーも、体調不良で欠場する可能性があるようだ。

 前者の欠場は前から分かっていたので、そこまで大問題にはならないだろうが、ファンペルシーが本当に出場不可なら大きな痛手だ。今大会のオランダは選手層があまり厚くない。ファンペルシーとアリエン・ロッベン、ウェスレイ・スナイダーのスター3人組と、その他の差が小さくない。皆、良い選手だが小粒だ。

 一方のアルゼンチンも、キレのあるドリブルを持つ切り込み隊長アンヘル・ディマリアがアウト。高い技術とスタミナで、前線を活性化する彼の不在はかなりつらい。ただ、けがで戦列を離れていたセルヒオ・アグエロが復帰予定との情報もあり、オランダに比べればそこまで深刻ではないだろう。

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