王国ブラジル復権! 殊勲のジェズスが退場も…ペルーを3-1で破り4大会ぶり9回目の南米制覇

ブラジルの2点目を決めたジェズス【写真:Getty Images】
ブラジルの2点目を決めたジェズス【写真:Getty Images】

ジェズスが1得点1アシストの活躍 後半25分に退場処分で10人になるも…PKで3点目を奪い勝負あり

 ブラジル代表は現地時間7日、コパ・アメリカ(南米選手権)決勝でペルーと対戦し、FWガブリエル・ジェズスの1ゴール1アシストの活躍もありながら、終盤にレッドカードを受ける苦しい展開となったが、3-1の勝利を挙げた。開催国として臨んだ今大会で、2007年大会以来となる通算9回目の優勝を果たした。

 聖地マラカナンに大観衆が詰めかけるなか、ブラジルはGKアリソン、DFダニエウ・アウベス、MFフィリペ・コウチーニョ、FWロベルト・フィルミーノと各ポジションに主力を並べた。一方、グループリーグでの同対戦で0-5の大敗を喫したペルーは、エースのFWパオロ・ゲレーロらがスタメンに名を連ねた。

 序盤からブラジルがボールを握るなかで、前半15分にスコアが動く。右サイドの高い位置でボールを受けたジェズスが、マーカーを幻惑するターンからクロスを送る。ファーサイドにポジショニングしたFWエベルトンが完全にフリーとなり、右足ダイレクトで蹴り込む。セレソンにとって喉から手が出るほど欲しい先制点を幸先良く奪った。

 その後もブラジルが攻め、ペルーは辛抱強く守りつつカウンターを狙うなかで、同41分に大チャンスが訪れる。MFクリスティアン・クエバの突破からのラストパスがブラジルDFチアゴ・シウバのハンドを誘いPKをゲット。VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)で確認したうえでもPK判定となった。キッカーのゲレーロは、GKアリソンの逆をついて同点ゴールをゲットした。

 大会初失点となったブラジルだが、前半終了間際に地力を見せる。フィルミーノの守備からボールを奪うと、MFアルトゥールがそのままドリブルで持ち込み、フリーになったジェズスに横パス。これを冷静に蹴り込んで2-1。ブラジルがリードを奪い直して前半を終えた。

 後半に入っても、6分にコウチーニョが相手のタイミングを外した際どいシュートを放つなどブラジル優勢で試合は進む。しかし後半25分、ブラジルはまさかの事態を迎える。絶好調のジェズスが空中戦で競り合った際、相手と激突する。これに主審はイエローカードを提示した。すでにジェズスは前半30分に警告を受けていたため退場となり、ブラジルは残り時間を10人で戦うことになってしまった。

 この判定によってペルーは一気呵成に攻め出し、ブラジルは肝を冷やす場面が立て続けに増える。しかしチッチ監督の守備的な交代策、そして守護神アリソンの好セーブでしのぐ。すると同42分、今大会左サイドでの突破が光ったエベルトンがPKをゲット。これを交代出場のFWリシャルリソンがキッカーを務め3-1。マラカナンの大声援を受けて勝ちきったセレソンが、4大会ぶり通算9度目の優勝を果たした。

(FOOTBALL ZONE編集部)



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