奮起を促す“2つ星”の最低評価は? 「エクアドル戦出場14人」を金田喜稔が採点

「エクアドル戦出場14人」を金田喜稔氏が採点【写真:AP&Getty Images】
「エクアドル戦出場14人」を金田喜稔氏が採点【写真:AP&Getty Images】

ゲーム終盤の決定機を決めきれず、1-1ドローでグループリーグ敗退が決定

 日本代表は現地時間24日、コパ・アメリカ(南米選手権)グループリーグ第3戦でエクアドル代表と対戦し、1-1で引き分けた。この結果、グループ3位同士の成績で上回れなかったため決勝トーナメントに進出できず。東京五輪世代18人を擁した若き日本代表のブラジルでの挑戦は、3試合で幕を下ろすことになった。

 エクアドル相手にMF中島翔哉(アル・ドゥハイル)が幸先良く先制点を奪うも追いつかれ、試合終盤には再三の決定機がありながら決勝点を奪えなかった日本の戦いは、識者の目にどのように映ったのか。1970年代から80年代にかけて「天才ドリブラー」として活躍し、解説者として長年にわたって日本代表を追ってきた金田喜稔氏が、この一戦に出場した全14選手を5段階で評価(5つ星が最高、1つ星が最低)。日本が決定機の数で上回るなど、「内容的に勝ち切るべきゲーム」と勝利を逃したことを問題視した金田氏。攻守に奮闘したMF柴崎岳(ヘタフェ)のプレーを称えながらも、主将としてベスト8を懸けた大一番でより攻撃的なプレーを見せてほしかったと、厳しい評価を与えている。

  ◇    ◇    ◇

<FW>
■岡崎慎司(レスター/→後半21分OUT)=★★★

 ウルグアイ戦に続きスタメンで出場し、攻守両面で計算できる存在となった。チームへの貢献度の高さは誰もが知るところで、前半15分に生まれた中島の先制点のシーンでも、岡崎の裏への抜け出しによってゴールをお膳立て。だがFWというポジションを務める選手にとって、最も求められるのは1試合のなかで得点を奪うこと。大会を通じて数字上で明確な結果を残せなかった。

<MF>
■中島翔哉(アル・ドゥハイル)=★★★★

 自らの岡崎へのスルーパスから、こぼれ球を拾って先制ゴールを決めきった。その後も中島らしいプレーで攻撃を牽引し、2点目を決められる決定的なチャンスも迎えたがネットを揺らせず。今大会で対戦した南米各国の選手は、局面の勝負で体を寄せて簡単にシュートを打たせてくれず、中島自身もフィニッシュまで持ち込めないシーンも見られた。それでも、このエクアドル戦でも攻撃のいろいろなシーンに絡み、常に相手の脅威となっていた。

金田喜稔

かねだ・のぶとし/1958年生まれ、広島県出身。現役時代は天才ドリブラーとして知られ、中央大学在籍時の77年6月の韓国戦で日本代表にデビューし初ゴールも記録。「19歳119日」で決めたこのゴールは、今も国際Aマッチでの歴代最年少得点として破られていない。日産自動車(現・横浜FM)の黄金期を支え、91年に現役を引退。Jリーグ開幕以降は解説者として活躍。玄人好みの技術論に定評がある。

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