3バック採用と“森保流”の日本代表強化策 今後のメンバー選考における見どころは?

6月の国際親善試合2連戦では、3バックシステムを採用【写真:Noriko NAGANO】
6月の国際親善試合2連戦では、3バックシステムを採用【写真:Noriko NAGANO】

3-4-2-1を採用した6月の国際親善試合2連戦から見えたもの

 2022年カタール・ワールドカップ(W杯)を目指し強化を進める日本代表は、5日の国際親善試合トリニダード・トバゴ戦(0-0)と9日の同エルサルバドル戦(2-0)で、森保一監督がサンフレッチェ広島時代に多用した3バックのシステムを採用した。

 その2試合を終えた後、森保監督は「選手たちにとっては難しいトライだったとは思いますが、前向きに、そして粘り強くチャレンジしてくれて、結果に結びつけてくれたことは良かったと思っています」と、6月開催の2試合での手応えを話した。続けて、3バック採用の出来に関して振り返っている。

「今回トライしたことは、選手たちが前向きにチャレンジしてくれて、できたかなと思います。もちろん3バックをやるにしてもパーフェクトではないし、最初の一歩を踏み出したところだと思います。選手たちが良い感覚を持って、1つのオプションにできるような戦い方ができたと思います」

 森保監督がある程度の手応えを感じたとおり、1試合目のトリニダード・トバゴ戦よりも2試合目のエルサルバドル戦のほうが良い出来となった。フィールドプレーヤー9人が引いてゴール前を固めた相手と、4バックの最終ラインを高く保ちビルドアップを試みる相手とでは、相性が異なり比較は難しいものがある。2試合目のほうが与し易い相手だったとはいえ、1試合目で課題となったウイングバック(WB)をはじめとしたポジショニングの修正が、攻守にわたりきっちりと行われていて、監督ならずとも今後のオプションとして使えると感じた人は多かっただろう。

 日本代表に新たなオプションを加えて強化を図ろうとする森保監督だが、なぜこのタイミングでの導入だったのだろうか。トリニダード・トバゴ戦後の会見で、「9月からW杯予選があると思いますが、それまで活動がないなかで、ここでやって選手が感覚的に覚えていってくれれば、またオプションとして使えると思っています」と明かしたように、アジアを勝ち抜くためのオプションとして考えていることが分かる。

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