ブラジルがコロンビアを下し、3大会ぶりの準決勝へ。開催国キャプテンの隠れたファインプレーとは?

 この日の3得点は、全てリスタートから。ブラジルは前半7分、左CK3選手がニアサイドへと飛び込んだ。これに対してコロンビア守備陣が後を追った結果、選手たちの視線がそこに集中。MFカルロス・サンチェス(エルチェ)はボールウオッチャーとなり、マークに付いていたシウバを見失ってしまう。フリーとなったブラジル代表キャプテンは、ファーサイドへと抜け出たボールに難なく合わせた。周到な準備がうかがえるセットプレーから、ブラジルが待望の先制点を挙げた。

 さらに、後半24分にはDFダビド・ルイス(チェルシー)が豪快な直接FKを決める。追加点を挙げたブラジルが試合を優位に進めた。コロンビアも同35分にハメス・ロドリゲスPKを決めて1点差に追い上げたが、その後スコアが変わることはなく試合終了の笛は鳴った。

 この試合には、ハイライト映像には残らない隠れた好プレーがあった。ブラジルは前半22分、コロンビアの鋭いカウンターへの反応が遅れてしまう。ゴール前はシウバを残し、13の数的不利な状況に陥っていた。

 コロンビアは右サイドからボールを持ち上がり、中央にフリーの状態で2選手が走り込んでいた。この場面でシウバは、相手を油断させるために少しルーズにボールホルダーへと寄せ、相手選手が中央へパスを送る瞬間を見計らって一気に間合いを詰めた。この巧妙な読みでパスをカットし、前半最大のピンチを阻止。相手の追い上げムードに水を差し、ブラジルが優位に試合を進めるきっかけをつくった。

 ピッチの機微を読み解く世界最高峰の個人戦術が、開催国を救ったワンシーンだ。ただし、エースのネイマールの出場が危ぶまれる準決勝に、この頼もしきリーダーが出場停止なのはあまりにも大きな誤算だ。それほどの存在感を、セレソンのキャプテンは放っていた。

 

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web


※ワールドカップ期間中、記事内で扱うシーンの一部はFIFAワールドカップ公式動画配信サイト&アプリ『LEGENDS STADIUM』のマルチアングル動画、選手毎のスタッツデータで確認できます。
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