「いいバランス」 なでしこMF宇津木、フランスW杯初戦に生かす“12年前の経験則”

フランス女子W杯で4回目の大会出場となるMF宇津木【写真:Getty Images】
フランス女子W杯で4回目の大会出場となるMF宇津木【写真:Getty Images】

2007年大会でもアルゼンチンと対戦した宇津木は「予測ができないプレー」を警戒

 なでしこジャパン(日本女子代表)のMF宇津木瑠美(シアトル・レイン)は、フランス女子ワールドカップ(W杯)で4回目の大会出場となる。いよいよ、現地時間10日に大会初戦を迎えるチームは、彼女の目にどういった仕上がりに見えているのか。

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「若い選手も多いし、大きな大会なので、直前にナーバスになって堅い練習にするよりは楽しんで、ポジティブな気持ちを持って大会に挑めるような空間でトレーニングができたかと思います」

 実際、大会初戦前の最後のトレーニングを終えた他の選手たちからも、「堅い雰囲気というよりは柔らかい雰囲気で練習を終えた」という感想が出てくる。

「若い選手が多くて、初めて出場するような選手もいます。どちらかと言えば『チャレンジしようね』『楽しもうね』、そして『持っているものを表現しようね』という形がすごく多いので、そういった意味では若い選手、経験の少ない選手は、思い切った気持ちで、大会に準備できていると思います」

 もちろん、これまでの大会を経験してきた選手のなかには、そうした雰囲気にギャップや違和感を覚える選手もいる。

「これまで経験を積んできた選手たちが、ちょっとナーバスになったり、ピリピリしたり……。そういうことはあります。でもその分経験もあるし、精神的なところで負担がかかっても、コントロールできるような選手たちだと思うので、すごくいいバランスなのかなと思います」

 宇津木は、2007年中国大会でのアルゼンチン戦(1-0)にも出場していた。当時は、対戦前から楽勝モードが漂っていたが、最終的にはアディショナルタイムにFW永里優季(現シカゴ・レッドスターズ)のゴールが決まるまで大苦戦。両チーム無得点のなか、アルゼンチンのロングシュートがクロスバーにヒットするなど、ヒヤリとする瞬間もあった。

「(アルゼンチンに)規格外のプレーや、予測ができないプレーというのが出た。試合前に自分たちがどれだけ準備していても、起こりようがないようなことが、実際に起こってしまうこともあるんですけれども、(そのアルゼンチン戦も)そういう予測が難しい試合でした」

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