「最も異常な45秒間」 危険タックル、主審エルボー、カード強奪…衝撃シーンに反響
アルゼンチン2部で生まれた異様な混沌に英紙注目 「スリリングなどんちゃん騒ぎ」
主審によるゴールや選手との衝突などが発生して世間を騒がせるなか、新たな“事件”がアルゼンチン2部の昇格プレーオフで発生した。主審がイエローカードを提示したところ、勢い余って肘が選手の顔面を直撃。さらに選手がカードを奪おうとするなど、あまりにも混沌としたシーンが反響を集めている。
現地時間26日に行われたアルゼンチン2部の昇格プレーオフ準決勝第2戦で、クラブ・アルマグロはセントラル・コルドバをホームに迎えた。第1戦はホームのコルドバが2-1の勝利を収めており、互いに決勝への切符に向けてモチベーションが上がるなか、アクシデントはコルドバが1点を先制して迎えた前半29分に発生する。
中盤での激しいボールの奪い合いが発生し、両チームともイエローカードが出てもおかしくないタックルが連続。しかし主審は倒れた選手たちにプレー続行を指示すると、さらにタックルの激しさはエスカレートし、アルマグロFWレオナルド・アコスタの危険な両足スライディングによって、ついにホイッスルが吹かれた。
不満を示すアコスタに対して、主審は右手を鋭く突き上げてイエローカードを提示した。そして胸ポケットにカードを戻そうとしたところ、肘が抗議していたFWフアン・マヌエル・マルティネスの顔面にヒット。すると悶絶するチームメートのマルティネスを尻目に、アコスタは主審の胸ポケットからカードを強奪しようと画策し、あえなくレッドカードを提示されることになってしまった。
これに激昂したアコスタは主審に詰め寄って突き飛ばし、チームメートに静止される事態に発展。史上稀に見る混沌とした場面が生み出された。この後、アルマグロは1点を返したものの、数的不利は如何ともし難く、終盤に突き放され1-2の敗戦。2戦合計4-2でコルドバが決勝に駒を進めている。
レイトタックル連発、後方からの両足タックル、顔面エルボー、カード強奪、暴力行為など、あまりにも多くの問題が一気に発生した場面は注目を集め、英紙「ザ・サン」は「最も異常な45秒間を見よ」と見出しを打って紹介。「アルゼンチン2部でスリリングなどんちゃん騒ぎが展開された」と皮肉を込めて伝えている。
シーズンの重要な局面でヒートアップするなか、残念な事件となってしまった。あまりにも危険な状態にあって、負傷者が出なかったことは不幸中の幸いと言えるだろう。