ブラジルW杯でロシア代表を率いたカペッロ監督を同国政治家が痛烈批判 「彼は強欲な盗人だ」

 ロシアはグループH組で1敗2分けで敗退し、ベルギーとアルジェリアが突破を決めた。かつてACミラン、レアル・マドリード、ユベントスで指揮を執り、数多くタイトルを手にしてきたカペッロ監督は現在指揮官として、世界最高のサラリーを手にしている。ロシア国内では2018年ロシア大会での手腕に期待が集まっていたが、今回の1次リーグ敗退で風向きは変わった。

 ロシア軍大佐でロシア自由民主党のウラジミール・ジリノフスキー党首が「我々は彼の仕事ぶりに注視する必要があるし、彼に辞任を求める必要もある。しかし、彼は強欲だから、もちろん辞任はしないだろう。何もせずに(大金を)せしめるのは本当に簡単なことだ。チームは敗れた。だが、いずれにしても給料は変わらない。盗人だ」と声高に批判したという。

 英紙デイリー・メールの特集によると、カペッロ監督の年俸は約11億4000万円。2位のイングランド代表のブライアン・ホジソン監督の6億円のほぼ2倍という破格の数字だ。

「彼の見た目が気に入らない。まるで学校の教師だ」とジリノフスキー氏の痛罵は止まらない。まるで坊主憎けりゃ袈裟まで憎い、といった具合なのだろう。

 カペッロ監督を批判するロシア政界の声はジリノフスキー氏だけではない。オレグ・パコルコフ議員も「カペッロがこのチームで何も成し遂げていないことは彼自身がよく分かっているはずだ。彼は単に大金を稼ぐ最高の方法と決めたようで、退職金を吸い上げたいだけだ。韓国人(選手)の大きさを見たか。彼らは我々よりも大型じゃないか。別にブラジル人やドイツ人という明らかな巨漢揃いの国の話をしているわけではない。我々の選手は彼らよりも2分の1の小ささだった。別に小型な選手が悪いわけではないが、カペッロのチームは速く走ることすらできない。チームで一体何をやってきたんだ」と罵倒。代表選手の選考方法にも疑問を呈していた。

 欧州屈指の名将はロシア政界からの想像を絶するプレッシャーに耐えることができるのだろうか。

【了】

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

※ワールドカップ期間中、記事内で扱うシーンの一部はFIFAワールドカップ公式動画配信サイト&アプリ『LEGENDS STADIUM』のマルチアングル動画、選手毎のスタッツデータで確認できます。
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