マンC×リバプール、史上最高の「新2強時代」へ 2人の名将に見た“強さの根源”とは?

12-13シーズン、プレミアリーグを制したマンチェスター・ユナイテッド【写真:Getty Images】
12-13シーズン、プレミアリーグを制したマンチェスター・ユナイテッド【写真:Getty Images】

過去の“2強”は、勝ち点「1」差の翌シーズンも熾烈な優勝争いを展開

 最後に、過去のプレミアリーグ優勝争いで勝ち点「1」差の勝負を演じたシーズンを振り返ってみたい。すると、初めてとなった1994-95シーズンのブラックバーン「89」とユナイテッド「88」を例外にして、その2チームが翌年も凄まじい優勝争いを展開していた。

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 まずは1997-98シーズンで優勝したアーセナルと2位ユナイテッドの2強。この年「78」「77」と競り合った2強は、翌年の優勝争いも勝ち点「1」差で決着した。ただし、この1998-99シーズンはユナイテッドが「79」でアーセナルの「78」を上回り、伝説のトレブル(FAカップ、CLとの三冠)を達成した。

 次は2009-10シーズンのチェルシー「86」、ユナイテッド「85」。この時も翌年はユナイテッドがチェルシーとの争いを制し、覇権を奪還した。

 そして2011-12シーズンに起きた伝説の同勝ち点優勝。シティが44年ぶり3度目のリーグ優勝を果たしたのは、同都市の宿敵ユナイテッドと勝ち点「89」で並びながら、得失点差で64対56と上回っての結果だった。

 そして翌年、名将アレックス・ファーガソンの最終シーズンとなったが、ユナイテッドがシティを抑えて王者に返り咲いている。

 こうした過去の傾向からすると、来季のプレミアリーグもペップが率いるシティと、クロップが率いるリバプールの“2強”で優勝争いが展開されるのは確実と見る。そして直近3回のケースを考えれば、今季勝ち点「1」差で涙を呑んだリバプールの30年ぶりのリーグ優勝となるが、果たして――。

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(森 昌利 / Masatoshi Mori)



森 昌利

もり・まさとし/1962年生まれ、福岡県出身。84年からフリーランスのライターとして活動し93年に渡英。当地で英国人女性と結婚後、定住した。ロンドン市内の出版社勤務を経て、98年から再びフリーランスに。01年、FW西澤明訓のボルトン加入をきっかけに報知新聞の英国通信員となり、プレミアリーグの取材を本格的に開始。英国人の視点を意識しながら、“サッカーの母国”イングランドの現状や魅力を日本に伝えている。

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