邦本宜裕は「鹿島撃破の先鋒」 決勝ボレー弾の日本人FWを韓国誌称賛「特級外国人」

慶南MF邦本が決勝ゴールを挙げた【写真:Getty Images】
慶南MF邦本が決勝ゴールを挙げた【写真:Getty Images】

後半18分、MFマッチのクロスをダイレクトで叩き込んで値千金の決勝ゴールをマーク

 AFCチャンピオンズリーグ(ACL)のグループE第4節が24日に行われ、アウェーの慶南FC(韓国)が鹿島アントラーズを1-0で下した。韓国メディアは今季ACL初勝利を一斉に報じているが、その主人公は決勝点を決めた21歳のMF邦本宜裕だった。

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 韓国サッカー専門誌「ベストイレブン」は「慶南の”特級外国人”邦本、鹿島撃破の先鋒」と大々的に見出しを打ち、その活躍ぶりについて伝えている。

 前半をスコアレスで折り返した試合が動いたのは後半18分。MFジョーダン・マッチの右サイドからのクロスを、ファーサイドから走り込んできた邦本がダイレクトで合わせて先制点を決めた。これが決勝点となり、慶南が前節で鹿島に2-3で敗れた雪辱を果たした。

 記事では、「この日、両チームは熾烈な攻防を繰り返したが、慶南の外国人コンビが鹿島に一撃を食らわせた。ジョーダン・マッチは反対側から走り込む邦本に照準を合わせ、長いクロスボールを上げた。邦本は鋭い動きで相手の守備を振り切って蹴り込んだ。母国・日本のクラブに一発の決定打を叩き込んだ」と、邦本の活躍を手放しで称賛している。

 20日に行われたKリーグ第8節で慶南は水原三星と3-3で引き分けたが、この試合でPKを決め、CKからアシストも記録するなど、マン・オブ・ザ・マッチに選ばれていた邦本。前回大会王者の鹿島相手に勝利を告げるホイッスルが鳴ると、思わず目に涙を浮かべ、ユニフォームで目元を拭う場面もあった。

 今や慶南には欠かせない選手へと成長した邦本。慶南サポーターやファンのみならず、韓国メディアもさらなる活躍を期待している。

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金 明昱

1977年生まれ。大阪府出身の在日コリアン3世。新聞社記者、編集プロダクションなどを経てフリーに。サッカー北朝鮮代表が2010年南アフリカW杯出場を決めた後、代表チームと関係者を日本のメディアとして初めて平壌で取材することに成功し『Number』に寄稿。2011年からは女子プロゴルフの取材も開始し、日韓の女子ゴルファーと親交を深める。現在はサッカー、ゴルフを中心に週刊誌、専門誌、スポーツ専門サイトなど多媒体に執筆中。近著に『イ・ボミ 愛される力~日本人にいちばん愛される女性ゴルファーの行動哲学(メソッド)~』(光文社)。

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