レバンドフスキとロイス、“独2強エース”の明暗 「5-0」の大差が生んだ風格と失望

200ゴールを達成したレバンドフスキ【写真:Getty Images】
200ゴールを達成したレバンドフスキ【写真:Getty Images】

200ゴール達成のレバンドフスキ 「とても誇りに思う。でも…」

 ひとしきり質問が行われた後、年配のドイツ人ジャーナリストが口を開いた。

「200ゴール目について、まだ誰も祝福していないのでさせてほしい。記念すべき200ゴール目は典型的な“レバンドフスキ・ゴール”ではなかったね?」

 レバンドフスキは優しく笑い、そして嬉しそうに語り出した。

「確かに典型的なゴールではなかったよね。ボールを奪って、GKを交わして。あのゴールは僕にとって大事なものだよ。ゴールを決めた後、ちょっとしてから『あ、そういえばこれが僕にとっての200ゴール目』だと気づいたんだ。とても嬉しいし、どんな選手でも嬉しいよ。とても誇りに思う。でも、まだ終わっていないし、リーグの試合は残っている。これからもバイエルンのためにチームとして戦っていく」

 大事な試合で本領を発揮し、首位の座を奪還した。だが、まだリーグは終わっていない。

「もちろん今日の結果と内容に僕らは満足しているけど、でも僕らの優勝はまだ確実なわけじゃない。明日からまた次の試合に向けて集中して取り組んでいく。しっかりと勝ち点3ずつ積み重ねていけば、リーグ優勝できるチャンスは大きくなるだろうね」

 レバンドフスキもバイエルンも、ここで油断する気は毛頭もない。7連覇へ向けて、前進していくのみだ。

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中野吉之伴

なかの・きちのすけ/1977年生まれ。ドイツ・フライブルク在住のサッカー育成指導者。グラスルーツの育成エキスパートになるべく渡独し、ドイツサッカー協会公認A級ライセンス(UEFA-Aレベル)所得。SCフライブルクU-15で研修を積み、地域に密着したドイツのさまざまなサッカークラブで20年以上の育成・指導者キャリアを持つ。育成・指導者関連の記事を多数執筆するほか、ブンデスリーガをはじめ周辺諸国への現地取材を精力的に行っている。著書『ドイツの子どもは審判なしでサッカーをする』(ナツメ社)、『世界王者ドイツ年代別トレーニングの教科書』(カンゼン)。

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