柴崎の投入後に「縦への推進力がアップした」

＜途中出場＞
■中島翔哉（アル・ドゥハイル／MF／←後半16分IN）＝★★★★

　与えられた短い時間のなかで停滞感のあった攻撃にリズムを与え、決勝ゴールを奪って自らに課せられた仕事をやり切ったのは見事。どんな状況でもプレーに自信を持っていてブレがなく、与えられた時間のなかでどうやって楽しもうかというのを考えられる選手だ。出場時間が短いだけに4つ星としたが、限りなく5つ星評価に近い。

■堂安　律（フローニンゲン／MF／←後半16分IN）＝★★★

　あまり印象にないというのが正直なところ。右サイドに入り、中島の得点シーンなどドリブルで持ち運ぶシーンはあったが、堂安への期待値を上回るようなプレーは見せられなかった。中島とは対照的に、途中出場の試合では波に乗り切れない試合が多い印象だ。

■南野拓実（ザルツブルク／MF／←後半23分IN）＝評価なし

　良い意味での我を出すプレーは、限られた時間のなかでも見せていた。後半33分のシーンでは決めたかったが、途中出場のアタッカーとしてゴールに迫った。

■柴崎　岳（ヘタフェ／MF／←後半23分IN）＝評価なし

　2列目が現代表の主力組に入れ替わっていたこともあり、柴崎投入後にチーム全体の縦への推進力がアップ。短い時間のなかでもリズムを変えた

■佐々木翔（広島／DF／←後半28分IN）＝評価なし

　安西に代わって左サイドバックに入った。限られた時間のなかでピンチを招くことなく、無難にこなした印象だ。

■鈴木武蔵（札幌／FW／←後半38分IN）＝評価なし

　出場時間が短くインパクトを残せなかったが、初招集されたなかで2試合を経験。1トップとして生き残るために、大迫とは異なる武器を代表レベルで示したい。

［PROFILE］
金田喜稔（かねだ・のぶとし）

1958年生まれ、広島県出身。現役時代は天才ドリブラーとして知られ、中央大学在籍時の77年6月の韓国戦で日本代表にデビューし初ゴールも記録。「19歳119日」で決めたこのゴールは、今も国際Aマッチでの歴代最年少得点として破られていない。日産自動車（現・横浜FM）の黄金期を支え、91年に現役を引退。Jリーグ開幕以降は解説者として活躍。玄人好みの技術論に定評がある。