香川と2列目トリオにあった“差”とは? 「ボリビア戦出場17人」を金田喜稔が5段階評価

空中戦でも力強さを見せた畠中(左)【写真:Getty Images】
空中戦でも力強さを見せた畠中(左)【写真:Getty Images】

畠中は違和感なくプレー 「左CBとして面白い存在になるかもしれない」

■安西幸輝(鹿島/→後半28分OUT)=★★★★

 初先発となったなか、左サイドで良いチャレンジを見せていた。果敢に上下動を繰り返し、乾の外を駆け上がるシーンも作るなど、鹿島で見せているような持ち味は発揮できたと感じる。可能性は見せただけに、今度は主力組の最終ラインやボランチがいる試合で、どこまでできるかを見てみたい。

■畠中槙之輔(横浜FM)=★★★★

 初招集でA代表デビューのチャンスを与えられ、失点ゼロに抑えたことを評価したい。右利きだが左足も器用に使いこなせる選手で、精度の高いパスを供給できる。違和感なくプレーできていたが、さらにチームに慣れていけば、左のセンターバックとして面白い存在になるかもしれない。

■三浦弦太(G大阪)=★★★

 ビルドアップ時に右サイドバックの西が相手を引きつけるなかで、右センターバックである三浦の前にはボールを持ち運べるスペースが生まれる時間帯があった。フィード能力の高い選手であり、縦パスなどでは持ち味を発揮していたが、もう少し自らがボールを前に運んで相手のズレを誘ってから展開するようなプレーがあっても良かった。守備面では失点ゼロに抑えたことを評価したい。

■西 大伍(神戸)=★★★★

 経験値の高い31歳は“使われる”のではなく、自らの配球によって周りを“生かせる”タイプのサイドバック。序盤から対峙する相手に対してポジションを高く取ったり、深くするなど、巧みな駆け引きをして先手を奪っていた。得点に直結することはなかったが、久しぶりの代表戦で持ち味は発揮できていた。

<GK>
■シュミット・ダニエル(仙台)=★★★★

 ボリビアにほぼ攻め手がなかったため、守備面で脅威に晒される場面はほとんどなかった。日本がボールを保持するなか、やはり東口に比べて足もとの処理がスムーズで、いかなる場面でもバックパスを受けることに迷いがなく、展開もできていた。長身GKとして、育てていきたい人材だと改めて感じさせた。

金田喜稔

かねだ・のぶとし/1958年生まれ、広島県出身。現役時代は天才ドリブラーとして知られ、中央大学在籍時の77年6月の韓国戦で日本代表にデビューし初ゴールも記録。「19歳119日」で決めたこのゴールは、今も国際Aマッチでの歴代最年少得点として破られていない。日産自動車(現・横浜FM)の黄金期を支え、91年に現役を引退。Jリーグ開幕以降は解説者として活躍。玄人好みの技術論に定評がある。

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