デ・ヘアが今夏の移籍市場最大の騒動を振り返る 「嫌なことや困難はもう考えない」
忘れ去りたい過去
マンチェスター・ユナイテッドのGKダビド・デ・ヘアは、今夏のレアル・マドリード移籍が目前に迫りながら、手続きが期限内に間に合わずに破談となった一件を「忘れ去りたい過去」と考えているようだ。フランスの地元テレビ局「カナル・プリュス」に対して語った内容を、英地元紙「デイリー・ミラー」が報じた。
デ・ヘアは、この夏まさかの破談に終わったレアルとの移籍交渉について聞かれると、「僕は嫌なことや困難な時のことについては、もう考えないようにするタイプなんだ」と、言葉を濁した。しかし、その後に続いたのは、移籍が実現しなかったことに対する、無念さがにじむ内容だった。
「たくさんのつらい経験をした。そのことについてはしっかりと理解している。僕らは前に進まなければいけない。同じように仕事をこなし、いつでも強くなければならない。こうした学びの過程では、難しい時も訪れる。しかし、そこから成熟して、より成長していくこともできる。世界のフットボールからは学ぶことがたくさんある。僕らは日々のトレーニングで仕事をし続け、改善しようと取り組んでいくだけだ」
この夏の移籍マーケット期間中、デ・ヘアに関するニュースは連日報道された。移籍は確実と見られたが、移籍最終日となった9月1日にユナイテッドとレアルは合意に達していた。しかし、終了期限内に必要な手続きが行われず、移籍は実現しなかった。
その後、両クラブが声明を発表したが、両者の意見に食い違う部分が多いなど、釈然としないまま騒動はいったん収束した。デ・ヘアにとってもモヤモヤの残る一連の騒動となっていた。真実はいまだ闇の中。その後、デ・ヘアはユナイテッドと新たに4年契約を締結。今季も変わらず正守護神として赤い悪魔のゴールを守っている。
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サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images