チャンスに絡むも決定力を欠いた大久保 「悔しい外し方だった」

 自身のこの日最大の好機は後半20分。岡崎とのワンツーで右サイドを抜け出した内田が顔を上げた。その瞬間、大久保はギアを上げてニアサイドへと走り込む。相手DFの前へと入り、内田からのクロスを右足で合わせたが、シュートは枠の上へと外れた。この決定機を逃したことに、大久保も悔いが残った。

「ウッチーから良いボールがきたが、悔しい外し方だった」

 今大会の戦いを振り返る中で、32歳のベテランFWは「勇気が大事。取られても(攻撃から守備へと素早く)切り替える。それを初戦からやりたかった」と口にした。

 さらに、この大会への準備にも言及する。激闘を終え、放心状態の中、淡々と言葉を吐き出した。

4年間の持っていき方、前回大会よりもメンバーが良いと言われていてもこうなる。個の部分ではやれるが、戦い方のところだと思う。距離を近くしていくことが大事。やり方次第でうまくいく」

 そして、その言葉の最後に、「チャレンジしたい」ではなく、「チャレンジして“ほしい”」と足した。大久保は4年後、36歳を迎える。それは、1カ月ともにした、後を進む選手たちへと残したエールだったのだろうか。

【了】

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

※ワールドカップ期間中、サッカーマガジンゾーンウェブが記事内で扱うシーンやデータの一部はFIFAワールドカップ?公式動画配信サイト&アプリ『LEGENDS STADIUM』で確認できます。
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