那覇西GK新垣、11人目のPKを“阻止&成功”! 「楽しむ」気持ちで5大会ぶり勝利呼ぶ
1-1で迎えた試合終盤にはビッグセーブ、チームを敗戦危機から救う
「平成最後の選手権」で最初の主役になったのは、那覇西(沖縄)の2年生守護神、新垣凱斗だった。第97回全国高校サッカー選手権開幕戦の駒澤大高戦で後半終了間際にビッグセーブ、そしてPK戦では相手GKのシュートストップ、そして最後には自らがシュートを決める活躍で、5大会ぶりの同校の勝利に大きく貢献した。
試合は前半に駒澤大高に先制を許す展開となったが、後半に那覇西のFW宮國永遠のスーパーミドルで1-1の同点とする。そんな那覇西にピンチが訪れたのは終了間際の後半40分だった。右サイドからのクロスを駒澤大高のMF涌井蓮が鮮やかなボレーシュートで合わせたが、新垣が身体をひねりながらビッグセーブ。軌道が変わったボールはポストを叩き、ゴールを許さなかった。
これで勢いに乗った新垣は、PK戦でも主役となる。駒澤大高は1人目、那覇西は3人目がシュートを外した以外はすべて成功となるなか、両者11人目のキッカーがGKに回ってきたのだ。新垣は先攻の駒澤大高GK宮崎雅崇のシュートを読み切ってボールをかき出すと、雄叫びを上げた。そしてその直後にペナルティースポットに向かうと、一転冷静に相手の動きを見極めてシュートを成功。劇的な一戦に終止符を打った。
試合後のインタビューで、新垣は以下のように答えている。
「自分にとってPK戦は緊張するのではなく、楽しむものだと思っているので、楽しんで臨みました。最後にボールを止められて良かったです。お父さんに見せられて良かったです。今日は失点してしまったので、2回戦ではしっかり無失点で勝てるように頑張ります」
高校からGKを始めたとは思えないほどのバネと敏捷性。175センチの守護神が輝いた瞬間だった。
(FOOTBALL ZONE編集部)
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