マンUが移籍消滅のデ・ヘアに延長オファー 交渉カードに使うひそかな武器とは

デ・ヘア本人は無言を貫く

 マンチェスター・ユナイテッドが、スペイン代表GKダビド・デ・ヘアに契約延長のオファーを出す可能性が浮上している。レアル・マドリード移籍でクラブ間合意に達したが、移籍市場最終日の登録期限までに必要書類が間に合わず、マンUに急転残留となっていた。スペイン地元紙「AS」が報じている。
 記事によると、2016年夏に契約満了となるデ・ヘアは、来年1月にマンU以外のクラブと仮契約を結ぶことが可能となり、来年夏には移籍金ゼロで移籍することができる。だが、クラブ側は年俸などの条件を上積みし、契約延長のオファーを出す方針だという。
 デ・ヘアは移籍を希望しているが、マンUには契約延長に向けたひそかな武器があるという。それは来年の欧州選手権フランス大会。デ・ヘアは今季、ルイス・ファン・ハール監督と会談を持ち、去就問題が決着するまで試合に使わない方針を伝えられ、今季公式戦で1試合もベンチ入りすらしていない。このまま契約延長に応じず、飼い殺しになれば実戦感覚を失うことになってしまう。欧州選手権のメンバー入りに向けて大きな障害となるかもしれない。
 一方、今夏の移籍市場で最大のドラマの主人公となったデ・ヘアは1日夜、スペイン代表の合宿地マドリード郊外のラス・ロザスに現れた。報道陣に軽い笑みを見せた守護神は無言を貫いたという。
 再三の契約延長を断ってきたデ・ヘアは金銭に加え、レアル・マドリードのコスタリカ代表GKケイラー・ナバスというトレードでクラブ間合意に達した。だが、書類提出が移籍登録期限を28分遅れたため、急転残留が決まった。マンUとレアルは、それぞれ相手に非があると、異例の声明を出している。
 移籍市場閉幕から間もなく、デ・ヘアの周辺はすでに慌ただしさを増している。
【了】
サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

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