悪童加入で古豪サンプが大激震 「カッサナーテ禁止条項」とは
問題行動の取り締まりを求めた指揮官
セリエAのサンプドリアは、元イタリア代表FWアントニオ・カッサーノが加入したと正式に発表した。契約期間は、2017年6月までの2年間と発表されている。
公式サイトやツイッターでは、9日に契約書にサインをするカッサーノの写真が公開されている。すでにメディカルチェックも終え、夕方からスタートしたトレーニングにも参加したという。同チームのジュゼッペ・ポッツォSDは「マッシモ・フェレーロ会長も、チームの全ても、この契約に満足している。カッサーノは、2017年6月30日までの契約にサインをした」と声明を出した。
カッサーノ獲得を巡っては、ドタバタ劇があった。獲得を望むフェレーロ会長と、それを望まないワルテル・ゼンガ監督の間で対立構造が生まれ、ゼンガ監督の解任騒動まで発展した。最終的にはゼンガ監督が折れる形で今回の騒動は決着を見たという。
一方で、イタリアの移籍情報サイト「カルチョメルカート・コム」によれば、ゼンガ監督が望んだ条件も契約に盛り込まれたという。それは、「カッサナーテ禁止条項」だ。問題行動があまりに多いカッサーノに対し、「カッサナータ」という新語が生まれ、その複数形が「カッサナーテ」になる。
カッサーノは、数々の悪行を繰り返してきた問題児として有名だ。それも、「練習に遅刻してきて罰走を命じられたところ、車でグラウンドの周りを走り出す」だとか、「ベテランのチームメートが飲もうとしたコーヒーに大量の砂糖を入れているところを見つかり、殴り合いに発展する」というような子供のイタズラの延長のようなものもある。
レフェリーや相手選手への暴言でたびたび複数試合の出場停止も受けてきた。起用法を巡って監督と対立してチームから隔離されるといったことなど、純粋にチームに迷惑を掛けるような行動まで幅広い。無免許運転での逮捕歴など、ピッチ内外で騒ぎを起こしてきた。