森保ジャパン“最高の初陣”を英国人記者が分析 「感銘的」と称えた日本人アタッカーは?
新体制初戦でコスタリカに3-0快勝
森保一監督率いる日本代表は、11日の国際親善試合コスタリカ戦で3-0と完勝し、新体制の初陣を白星で飾った。ロシア・ワールドカップ(W杯)で16強に入ったチームの主力となった海外組は招集されず、フレッシュな顔ぶれで2022年カタールW杯へ向かう第一歩を踏みしめた森保ジャパン。かつてアジアサッカー連盟の機関紙「フットボール・アジア」の編集長やPAスポーツ通信のアジア支局長を務め、W杯を6大会連続で取材した英国人記者マイケル・チャーチ氏はどのように見たのか。この試合のMVPとして、二人の新鋭アタッカーの名前を挙げて称賛している。
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嵐の船出となった森保監督にとっては、A代表の初陣を最高の形で飾ったのではないだろうか。インドネシアで行われたU-23年代が出場するアジア大会で、一世代下のU-21日本代表を率い、数々のハンデを抱えながらも準優勝という素晴らしい成果を挙げたばかりだが、11日に行われたコスタリカ戦も評価に値する船出だった。
北海道を襲った震災の影響で、本来初陣となるはずだった7日のチリ戦は中止となった。想定していた2試合での準備は叶わず、新チームにはわずか1試合のチャンスしか与えられなかった。だが日本は、吹田でのコスタリカ戦で森保監督の“流儀”を示すことができた。アジア大会準優勝によって生まれたポジティブな空気を、さらに高めることができたのではないか。
森保監督は戦術的な多様性を示した。直前のアジア大会とは異なり、3-4-3ではなく、4-2-3-1のフォーメーションを選択した。両サイドバックの位置取りは高くなく、両ウインガーも守備時には深く引く戦術を取った。
個人的に興味深かったことは、より若く、経験の浅い選手がチームで巨大な影響を及ぼしたということだ。
最も印象に残った選手は二人いる。一人目はMF中島翔哉(ポルティモネンセ)で、マン・オブ・ザ・マッチのような輝きを放った。2年前にカタールで行われたAFC U-23選手権の優勝時に見せた輝きは健在だった。
彼の視野の広さ、プレー選択、左サイドから右足で切れ込むプレーは素晴らしかった。コスタリカDF陣を何度も切り裂いた。
マイケル・チャーチ
アジアサッカーを幅広くカバーし、25年以上ジャーナリストとして活動する英国人ジャーナリスト。アジアサッカー連盟の機関紙「フットボール・アジア」の編集長やPAスポーツ通信のアジア支局長を務め、ワールドカップ6大会連続で取材。日本代表や日本サッカー界の動向も長年追っている。現在はコラムニストとしても執筆。